研究課題/領域番号 |
20K10423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所) |
研究代表者 |
立花 直子 株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所), 睡眠医学研究部, 部長 (10291501)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ナルコレプシー / カタプレキシー / 眠気 / 中枢性過眠症 / 睡眠医学 |
研究成果の概要 |
日本人ナルコレプシー患者の診断遅れの実態とその原因について調べた。1型ナルコレプシーの発症の多くは学童期から思春期であり、眠気のみならずカタプレキシー(情動脱力発作)という特徴的な症状があるが、診断されるまでに10年以上かかっており、欧米諸国のこれまでの報告と大差はなかった。カタプレキシーは強度が弱い場合は問題視されず、強い場合は救急受診につながるが、ナルコレプシーの診断につながるきっかけとはならず、多くは誤診されていた。2型ナルコレプシーにおいても同様の結果であり、眠気やカタプレキシーについての知識や情報を医療従事者も患者自身も十分に知る機会がないことが原因と思われた。
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自由記述の分野 |
睡眠医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナルコレプシーの早期診断を妨げている要因の一つは、日本社会自体が睡眠不足状態になっており、こどもや学生が授業中に居眠りをしていても不思議に思わないところにある。この意識をまず見直し、長期休暇に10時間程度の睡眠を毎日取れば眠気がおさまるかどうかを必ず親や学校が注意しなければならない。 一方、非常に特異的な症状であるカタプレキシーについては、医療・保健従事者の教育の課程で十分に教えられておらず、今後、医師のみならず、学校関係者や親に対しての啓発活動が必要であることがわかった。 また、眠気については社会人になってから職場で問題になることが多く、この点では、産業医への教育が有効であると考えられた。
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