研究課題/領域番号 |
20K10426
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
嵯峨 知生 秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (80459809)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 抗菌薬耐性菌 / 渡航 / 世界流行系統 |
研究実績の概要 |
抗菌薬耐性菌の増加は今や深刻な国際的脅威と認識されている。耐性菌は、従来から考えられてきた患者体内での選択ではなく、すでに出来上がった耐性菌が地域を越えて分布する『世界流行系統』耐性菌が存在することが明らかにされつつある。しかし世界流行系統の伝播経路は未解明であった。また、渡航は耐性菌獲得リスクだが、市中の健常者の渡航が医療現場の耐性菌に及ぼす影響は未評価である。耐性菌の伝播実態の解明を通じて伝播遮断による根本的な耐性制御につなげることを狙っている。 今年度は、地方の医療現場にも『世界流行系統』耐性大腸菌ST131-fimH30が存在し、その性質は海外からの報告と共通していたというこれまでの研究成果に立脚し、渡航による耐性菌獲得および渡航者が地域の医療現場の耐性菌に及ぼす影響を直接評価することを目的として、次世代シーケンサを活用した渡航者獲得菌の全ゲノム解析での近縁性評価と耐性菌の系統組成の評価系の構築を行うための準備を進めてきた。渡航外来および海外実習学生の渡航前教育の実施も継続し、渡航者の研究組み入れ体制の維持に努めてきた。 しかし新型コロナウイルス感染症のパンデミックのため、海外渡航自体が大きな制約を受け、渡航者を対象とする本研究への影響は大きい。加えて微生物検査および感染制御の現場も新型コロナ感染症対応に追われる状況が続いており、まずは新型コロナウイルス感染症の収束が切望される状況にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症のパンデミックのため、海外渡航自体が大きな制約を受け、渡航者を対象とする本研究への影響は大きい。加えて微生物検査および感染制御の現場も新型コロナ感染症対応に追われる状況が続いている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックで海外渡航自体が大きな制約を受けていることを前提とし、まずは国内の菌株解析体制の構築を先行させて取り組む。新型コロナウイルス感染症の収束に向けて取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受け、本研究に必要な渡航者の確保が以前と比べて大幅に困難になったため、。また、微生物検査室および感染制御部の業務が新型コロナウイルス感染症対応に大幅にシフトしたため。 次年度以降、新型コロナウイルス感染症の収束後に、本年度実施を見送らざるを得なかった検討を行う予定としている。
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