研究課題/領域番号 |
20K10455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
沖津 祥子 日本大学, 医学部, 客員研究員 (10082215)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ウイルス性胃腸炎 / サポウイルス / 分子疫学 / 小児 / 感染免疫 |
研究成果の概要 |
小児の急性胃腸炎の原因ウイルスとして多様なウイルスが知られている。日本ではロタウイルスワクチンが2011年に接種開始されたことからロタウイルスによる胃腸炎は減少した。今後重要性が増すと思われるサポウイルスの疫学、感染免疫を調べた。頻度は平均5.2%で年によって異なり、遺伝子型はGI.1が多いが他に7種類の遺伝子型が検出された。遺伝子型特異的な免疫が成立すると考えられたが、血清抗体価の測定結果からは年齢との間に相関はなかった。乳児は母親からの受動免疫を得ていた。2020年の新型コロナウイルス感染症の流行中には胃腸炎患者の減少およびSaV陽性数が減少したが、その翌年は上昇した。
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自由記述の分野 |
公衆衛生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児の急性胃腸炎は日本では死亡者数は少ないものの誰でも罹患する疾患で乳幼児やその家庭における負担となっている。その原因ウイルスは多く、その一つであるロタウイルスに対するワクチンは2020年に日本で定期接種となった。そこで今後どのようなウイルスが流行するか知ることは、感染防御対策を探るために重要である。この研究では原因ウイルスの一つであるサポウイルスを対象として流行疫学とその特徴を調べ、一方で遺伝子型に対する免疫を調べた。ロタウイルスワクチンの影響と新型コロナウイルス感染症流行の影響を考えて継続的な調査が必要である。
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