研究課題/領域番号 |
20K10487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
伊藤 建二 福岡大学, 医学部, 准教授 (00580234)
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研究分担者 |
有馬 久富 福岡大学, 医学部, 教授 (20437784)
升谷 耕介 福岡大学, 医学部, 教授 (30419593)
前田 俊樹 福岡大学, 医学部, 准教授 (50555555)
安野 哲彦 福岡大学, 医学部, 准教授 (80551994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ペントシジン / CKD |
研究成果の概要 |
終末糖化産物(AGEs)の一つであるペントシジン(Pent)は、慢性腎臓病(CKD)患者において、生存率、心血管疾患、骨代謝異常などに関与するが、早期CKD患者における血糖と腎機能の関連に関する報告は少ない。今回、血清Pent濃度はeGFRの低下に伴って優位に上昇することを示した。また、HbA1c高値は血清Pent濃度の上昇に有意に関与しない一方で、腎機能低下によるは有意であり、オッズ比は1.58(95%信頼区間1.31-1.91)であった。以上より、早期CKD患者において、腎機能低下が血清Pent濃度に与える影響は、HbA1cより大きいことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
腎臓内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筆者らは、進行した腎不全患者において、血糖よりも腎機能低下による影響が大きいAGEsがあることを報告してきたが、正常ないしは軽度の腎機能障害患者において、CKDがペントシジン濃度に与える影響に関する知見は少なかった。今回の研究により、血中ペントシジン濃度に与える影響は、HbA1cよりも腎機能低下の影響が大きいことが解明された。血中ペントシジン濃度は生存率、心血管疾患、骨代謝異常などに関与することが知られており、腎保護の重要性が改めて明らかになった。さらに、今後、腎不全におけるAGE産生経路についてより研究を深めることにより、CKD患者の予後改善へつながる第一歩となる研究であったと考える。
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