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2021 年度 実施状況報告書

医療アクセスが急性期脳卒中の患者予後に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K10492
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

笹原 祐介  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 専門職 (80775297)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード脳卒中急性期診療 / 地域
研究実績の概要

国立循環器病研究センター研究倫理審査委員会より研究計画の承認を得た(倫理審査承認番号R21041)。解析データのうちJROAD-DPCデータは事務局と打合せを行い令和3年12月にデータセットを受領した。ウツタインデータは令和4年1月に確定版を受領した。公的統計データは解析用途に応じてe-Govポータルより適宜収集している。JROAD-DPCデータを用いて対象疾患(急性心筋梗塞、不安定狭心症、急性大動脈解離、脳梗塞)の性別、年齢、都道府県別頻度、居住地から搬送先施設までの距離等の分布を確認した。次に居住地の人口規模で3群に層別化のうえ年齢階級別距離と死亡との関係を検討した。さらに都道府県別に急性心筋梗塞患者における冠動脈カテーテル治療割合、脳梗塞患者における血栓溶解療法割合などの診療指標を確認した。引き続きアウトカムを24時間以内の死亡割合、退院時mRS、在院日数、再入院数(30日以内)とし入院経路、紹介有無、救急搬送有無とアクセス距離との関連性を検討する。地域格差の可視化は地理情報システム(GIS:Geographic Information System)を利用する計画であるため文献調査とヒアリング調査を実施し概算費用を把握した。研究計画段階で予定していたシステムは資金調達が進まず現在は一般的な統計ソフト(SAS、STATA)を用いるか、またはオープンソースGISを利用するなど代替案を検討している。今後、都道府県/市町村単位で診療指標を評価し指標格差の地理的分布を確認のうえ診療指標に差がある地域間の要因分析を進める予定。2022年度は関連学会での発表と論文化を進めて参りたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

データセットの仕様検討に時間がかかったこと、大規模データであるため全体的・探索的な予備解析でデータ処理時間を要したことが遅れの主な理由である。

今後の研究の推進方策

都道府県および市町村単位で診療指標を評価し上位グループと下位グループの差を確認する。また地図上で可視化することで評価の地理的分布を確認する。健康格差や診療格差に関する文献から患者居住地における地理的健康要因(人口密度、交通網、生活環境等)を抽出のうえ公的統計から利用できるデータを結合し診療指標に差がある地域間の要因分析を行う。とりわけ居住地から搬送先施設までの距離の分布が突出して長い県を抽出済みのため、これらを詳細に検討する。患者居住地における地理的健康要因と診療指標およびアウトカムの関係についてモデル化を進める。研究成果を関連学会で発表し2022年度内に論文化できるよう進めて参りたい。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナにより現地出張等が無くなったためであり令和4年度に使用する予定。

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公開日: 2022-12-28  

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