研究課題/領域番号 |
20K10502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
安田 誠史 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 教授 (30240899)
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研究分担者 |
宮野 伊知郎 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 准教授 (00437740)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 特定健康診査 / 医療費低廉効果 / 縦断研究 / 国民健康保険 |
研究成果の概要 |
国民健康保険被保険者を対象として、特定健康診査(以下、健診)受診とその後の医療費との関連を検討した。健診非受診者の医療費が、健診不定期受診者の健診受診の影響がない期間における医療費よりも低額であったが、それは年齢による交絡によって説明された。一方、健診不定期受診者の健診受診の影響がある期間の医療費が、健診定期受診者の医療費より高額なことが、生活習慣病に対する医療費について見られた。健診受診の医療費低廉効果は、あったとしても健診を定期受診する場合に限られると考えられた。
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自由記述の分野 |
公衆衛生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
健診受診の医療費適正化効果は、健診を定期受診する場合に限られ、健診の不定期受診には効果がないことが示唆された。ただし、医療による管理を受けている生活習慣病を持つ者が健診を不定期にしか受診しないという、因果の逆転によって生じた結果とも考えられる。この問題に対処するために、健診受診時に治療中の生活習慣病を有する者を除いた上で、健診受診頻度別に医療給付の状況を観察する縦断研究が必要である。しかし、健診受診者での生活習慣病の有病率は高いので、規模が小さな集団では十分な人数の解析適格者が得られない。複数の地域が参加する大規模な縦断研究として実施する必要がある。
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