研究課題/領域番号 |
20K10506
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
嶽崎 俊郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任教授 (50227013)
|
研究分担者 |
指宿 りえ 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90747015)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | HTLV-I / 全死亡リスク / コーホート研究 / ブロッコリー摂取 / 炎症 / 遺伝子多型 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、HTLV-Iキャリアで報告されている全死亡リスクの上昇に対する防御要因をコーホート研究で明らかにすることである。対象者は7105名で、HTLV-I陽性率は6.5%であった。HTLV-Iに対する全死亡ハザード比は1.10(0.75-1.61)と上昇は認められなかった。一方、ブロッコリー摂取が多い群の死亡ハザード比は0.90(0.57-1.41)、少ない群は2.39(1.18-4.84)と差を認め、相互作用も有意であった。他の環境要因や宿主要因との関連はなかった。ブロッコリー摂取に伴う全死亡リスクの変化は偶然誤差による可能性の他に、抗炎症食物の摂取が関わっている可能性が示唆される。
|
自由記述の分野 |
社会医学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HTLV-Iキャリアで報告されている全死亡リスクの上昇には、HTLV-I感染に伴う炎症が関与している可能性がある。本研究では、抗酸化作用や抗炎症作用を有するブロッコリーの摂取がHTLV-Iに伴う死亡リスクに影響を与えている可能性が始めて観察されたところに学術的意義がある。抗酸化作用や抗炎症作用を有する野菜摂取がHTLV-Iに伴う死亡リスク軽減に有用である可能性があり、予防に有用な知見が示された点で社会的意義がある。
|