研究課題
これまでの研究成果を取りまとめ、その一部をアメリカ人類遺伝学会(ASHG) 2022、第51回日本免疫学会学術集会でそれぞれ報告した。いずれの学会においても、人類遺伝学、あるいは免疫学の最近の動向を見て取ることができ、本研究の今後の研究の進め方を考える上で大いに参考になった。ASHGにおいてはシングルセル・RNA-seq (単一細胞ごとに個々の遺伝子発現量等を算出する手法)を用いた研究が主流となっており、本研究でもそういった新規手法を検討することの必要性を感じた。日本免疫学会においては、老化と免疫について多くの報告があった。老化に関連して出現する分子の中には、本研究が標的とするデンジャーシグナル(NKG2Dリガンド)も含まれており、本研究もその点において、現在の国内外の研究動向に沿うものであることが確認できた。同様に、本年度より開始された、次世代シーケンサー等を用いた最新の解析研究を報告するNGS EXPOにもリモート参加した。こちらもシングルセル・RNA-seq 等の解析手法が主流であり、本研究を進める上で必要な情報を得ることができた。一方、当初の研究計画に従い、血液中から分離した末梢血単核球からのRNA-seq 解析を進めた。合わせて、基礎的な解析を概ね完了した。研究期間全体を通じて、予定したRNA-seq 解析に加え、メンデル無作為化によるデンジャーシグナル(NKG2Dリガンド)発現量と疾患との関連性の解明を進めることができた。また、その結果を論文として報告し、学会での報告も行った。概ね当初期待した通りの成果が得られたと思われる。
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