研究課題/領域番号 |
20K10530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀一 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 戦略職員 (60867539)
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研究分担者 |
FAGUER Benjamin 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 特任研究員 (00867541)
コックス シャーロン 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 教授 (80750140)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アドヒアランス / 結核 / フィリピン / デジタル薬ケース |
研究成果の概要 |
薬剤感受性結核菌治療を新規で行うフィリピン患者における実際の服薬アドヒアランス・服薬パターンを、デジタル薬ケースと問診での自己申告を用いて調査。服薬アドヒアランスが非常に良好は、服薬すべき日数のうち服薬した日数が90%以上と定義。デジタル薬ケースでは、100名 (68.5%) が非常に良好、直近1週間における服薬の有無の自己申告では、122名 (83.6%) が非常に良好な服薬アドヒアランスであり、統計的に有意な差があり (オッズ比2.3)。患者との問診では、自身の服用アドヒアランスを過大評価したり、社会的に望ましい(薬を飲み続けている)報告をしたりする事が示唆された。
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自由記述の分野 |
薬剤疫学、医療経済、創薬研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フィリピンの医療従事者は、薬剤感受性結核菌の治療を行なっている担当患者が、実際にどのように薬を飲んでいるのか把握できていないという問題点を抱えており、医療従事者及び行政は、患者のコンプライアンスの把握と向上を課題の一つとしてあげていた。今回の研究で、問診で得た以上に実際に薬を服用できておらず、また、一般的に抗結核治療薬は朝食前に1日1回服用する薬剤であるが、平均して「午前8時以前」に服用ができていたのが半数以下であったり、服用時間のばらつきが多かったことが分かった。アプリやテキストメッセージでのリマインドなど介入の必要性が示唆されるデータとなった。
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