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2023 年度 実施状況報告書

高齢者の入浴習慣と介護予防・認知症発症予防・抑うつ予防との関連:コホート研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K10540
研究機関東京都市大学

研究代表者

早坂 信哉  東京都市大学, 人間科学部, 教授 (60406064)

研究分担者 尾島 俊之  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード入浴 / 介護予防 / 抑うつ / 死亡率 / コホート研究 / 高齢者
研究実績の概要

2023年度は2022年に行った大規模全国調査のデータ整理を行った。全国75市町村の65歳以上340,000人を対象とした「健康とくらしの調査」を他共同研究機関とともに2022年11月~12月に実施したが、本年度は回答者から返送された調査票を開封・整理、データ入力等の作業後、データ確認、データクリーニングやこれまでのベースラインデータとの結合等の作業を実施した。回収数は、対象数340,000人の70%である約238,000票であり、本学での担当は29,750票を担当した。
うつに関連する長期の追跡調査として2010年のデータと2016年のパネルデータの結合、統計処理を行い、うつ状態の発症と入浴の関連について昨年度論文を作成、投稿したが、その後、査読の対応として文献調査、再解析などを実施し、複数回査読への対応を行い、2023年7月に論文が採択された(The Journal of The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine https://doi.org/10.11390/onki.2359 ) 。その結果は2023年8月30日に一般社団法人日本老年学的評価研究機構からのプレスリリースを実施した。結果、報道各社より取材を受け週刊文春2023年8/10号「毎日入浴がうつに効く」p38-39他、16紙以上の新聞で掲載された。そのほか、JSTのサイエンスポータルで取り上げてもらい、https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20230814_n01/  研究結果は広く周知広報し、一般の方にも研究結果を還元することができた。2024年度には認知症と入浴の関連に関して解析を進める予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ整理作業を行った他、論文か採択、掲載されプレスリリースを行い結果をメディアでも記事となり広く周知できたため。

今後の研究の推進方策

うつと入浴の関連について解析が完了し、論文採択まで至ったため、2024年度は認知症と入浴の関連も解析する予定である。しばしば報道関係者よりうつと入浴に関しての研究結果の問い合わせがあるため、広報周知のため対応を実施する。2022年度行った全国調査のデータについては他共同研究機関と協力して引き続きデータ管理作業を行う。

次年度使用額が生じた理由

全国調査の実施が遅れたためデータ整理作業等が遅れた。また、2022年に投稿した論文の査読・修正後の採択まで予定以上に時間を要したため、結果として2023年度中に予定していた追加の論文投稿の作業開始着手が遅れて2024年度にも作業が必要となった。そのために2024年度に英文校正費、論文投稿費用として予算を使用する。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) 図書 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 医療・福祉における高齢者の相談窓口に関する地域の知名度格差の検討2024

    • 著者名/発表者名
      小島 香、岡田 栄作、諸冨 伸夫、斉藤 雅茂、尾島 俊之
    • 雑誌名

      東海公衆衛生雑誌

      巻: 11 ページ: 152~158

    • DOI

      10.24802/tpha.2023-13

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Association between Tub Bathing Frequency and Onset of Depression in Older Adults: A Six-Year Cohort Study from the JAGES Project2023

    • 著者名/発表者名
      Shinya HAYASAKA, Toshiyuki OJIMA, Akio YAGI, Katsunori KONDO
    • 雑誌名

      The Journal of The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine

      巻: advpub ページ: -

    • DOI

      10.11390/onki.2359

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Factors related to subjective well-being among community-dwelling older adults living alone: A stratified analysis by sex and marital status from the JAGES2023

    • 著者名/発表者名
      Abe Nana、Oe Nanami、Tadaka Etsuko、Ojima Toshiyuki
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 18 ページ: e0289571

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0289571

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 入浴習慣と注意力等の自覚症状および歩行との関連2023

    • 著者名/発表者名
      石澤太市, 小番美鈴, 奥川洋司, 中西信之, 松本圭史, 綱川光男, 早坂信哉
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会
  • [学会発表] 入浴頻度と生活の質,気分状態,歩行の関連:横断研究2023

    • 著者名/発表者名
      早坂信哉, 石澤太市, 小番美鈴, 奥川洋司, 中西信之, 松本圭史, 綱川光男
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会
  • [学会発表] 入浴習慣とQOL,健康状況との関連2023

    • 著者名/発表者名
      渡邊智, 小番美鈴, 奥川洋司, 中西信之, 松本圭史, 園田巌, 井戸ゆかり, 早坂信哉
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会
  • [図書] 151人の名医・介護プロが教える認知症大全2023

    • 著者名/発表者名
      斉藤直子, 繁田雅弘, 鈴木みずえ, 服部万里子, 早坂信哉他
    • 総ページ数
      335
    • 出版者
      小学館
    • ISBN
      9784093115384
  • [図書] 名医がやっている正しいサウナの入り方 : その「ととのい」かた、あっていますか?2023

    • 著者名/発表者名
      早坂信哉
    • 総ページ数
      95
    • 出版者
      宝島社
    • ISBN
      9784299043443
  • [備考] 早坂信哉

    • URL

      https://hayasakashi.wixsite.com/bath/

  • [備考] JAGESプレスリリース 毎日お風呂に入っている人でうつ発症が少ない

    • URL

      https://www.jages.net/library/pressrelease/?action=cabinet_action_main_download&block_id=5028&room_id=549&cabinet_id=304&file_id=13702&upload_id=17857

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公開日: 2024-12-25  

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