研究課題
解剖時に摘出した心臓をホルマリン固定した後に、死後心臓MRI検査を実施するにあたり、放射線科、法医学、放射線技師がそれぞれ協力・分担し、無理のない手順で最適な死後心臓MRI検査を行う工程を確立できた。死後心臓MRI検査を実施した症例に関して、死後心臓MRI検査の所見に加えて、死後CT検査(造影・非造影を含む)と病理組織学的検査の所見を、放射線科、法医学と症例ごとにディスカッションし、それらについて検討を行い、症例を蓄積できた。死後心臓MRI検査を実施した事例において、血液からDNAを抽出し、心臓性突然死に関与する遺伝子パネル解析を次世代シークエンサーを用いて実施し、解析できた症例も得られた。死後心臓MRI検査によって、心筋の虚血部位や線維化を特定できた症例を経験した。また、その所見に関して、冠動脈造影検査や病理組織学的検査と対比することで、時相の異なる虚血部位の検出が可能であることが示唆された。このような結果を踏まえ、死因究明に有用な検査であることが実証できた。(今後の研究の推進方策)ホルマリン固定後の心臓を用いての死後心臓MRI検査はこれまでに検討されていない。撮影方法などがある程度確立できたため、今後も症例を経験し、所見を蓄積し、それらについて解剖所見とを対比しながら詳細な解析が必要と考えられる。死後の心臓性突然死の診断に死後心臓MRI検査は有用であると考えられ、今後もさらなる症例の蓄積を行い、さらなる知見を深めたい。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件)
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