研究課題/領域番号 |
20K10563
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 文子 北里大学, 医学部, 教授 (70328128)
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研究分担者 |
入江 渉 北里大学, 医学部, 講師 (80597352)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 入浴中の急死 / 窒息 / 心臓性急死 / プルキンエ細胞 / 虚血性変化 |
研究実績の概要 |
北里大学医学部法医学の法医解剖室で、2010年1月1日から2021年5月31日の期間内に剖検された症例の中で、法医解剖例の中で、入浴中急死(溺死)と認められた31例で、その中で器質的疾患(心臓病・血管疾患・その他)で死亡した例 9例、非器質的要因(薬毒物・アルコール) で死亡した例 9例、溺水所見のみ 13例を対象とした。コントロール例として、多発外傷により短時間で死亡20例、急性窒息(誤嚥・絞首、縊死)21例、循環器系疾患21例、低酸素脳症 6例を対象とした。全ての症例の小脳をホルマリン固定し、パラフィン切片を作成してHE染色、及び1次抗体3種類(HIF-1α抗体,VEGF抗体,Calbindin-D28k抗体)を用いて免疫染色を行った。プルキンエ細胞について、HE染色標本においては、顕微鏡100倍率にてランダムに5カ所で核がある細胞数をカウントし、平均値を算出した。細胞の変性に従ってType Ⅰ-Ⅲに分類した。上記項目について、Studentのt検定、カイ二乗検定、及びMann-Whitney U検定を用いて統計学的解析を行った。プルキンエ細胞の減少・変性については、各症例の正常細胞数を比較したところ、溺水所見のみの症例についてはプルキンエ細胞の減少は認められなかった。細胞の変性程度:溺水所見のみの症例について脳の虚血による変性は組織学的に認められなかった。免疫染色結果では、HIF-1α抗体およびVEGF抗体では有意差が認められなかった。Calbindin-D28k抗体では低酸素脳症例で有意差を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究結果を日本法医学会関東地方集会にて発表した。現在論文作成に取り組んでいる。必要に応じて、追加の研究を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、今まで施行してきた研究結果を論文にまとめ、必要に応じて、免疫染色の再施行、症例の追加などを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年の少額の未使用金は、抗体、試薬購入などに用いる予定である。
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