研究課題/領域番号 |
20K10578
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田辺 有理子 横浜市立大学, 医学部, 講師 (20448616)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護学 / 感情マネジメント / 医療介護福祉 |
研究実績の概要 |
医療介護福祉分野で患者や利用者への不適切な対応や虐待を防止するため、援助職自身の感情マネジメントが求められている。本研究では、医療介護福祉職の怒り感情に着目した感情教育プログラムを構築・実施し、怒り、衝動性、攻撃性などを指標として教育の効果を検証する。より効果的な教育モデルを構築するため、学習ニーズに応じたプログラム内容を検討するとともに、プログラムの実施形態として集合教育と小規模グループ学習、1回研修と反復学習による教育効果を比較検証する。これにより医療介護福祉職への効果的なメンタルヘルスケア教育を提案し、良好な精神状態で質の高いケアを提供できる環境づくりに貢献する。 本研究は、先行する研究課題(17K12164)で実施した教育プログラムおよびその効果測定の調査を踏まえ、最終年度前年度申請によって引き継いだ研究課題である。先行課題では、講義とグループワークによる演習を組み合わせた教育プログラムを整備した。本課題初年度の2020年度は、先行課題において収集したデータを分析し、研究プログラムの改訂のための課題を抽出した。看護職および介護職それぞれに教育を実施しており、今年度は看護職に実施した教育プログラムの効果測定の結果をまとめ、論文を投稿した。実施したプログラムおよび効果測定により、研修直後の効果は確認されたものの、一部の指標においては3か月後の事後調査で得点が戻っており、効果を継続するために反復学習への課題が導き出された。 先行研究から引き続き研修プログラムを実施する予定だったが、感染症拡大により対象となる医療介護福祉分野の勤務状況が大きく変化しており、集合研修の実施が困難な状況となっているため、教育プログラムの時間および規模のほかにオンラインによる実施を想定して研究計画の変更を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の初年度は、先行する研究課題(17K12164)で実施した教育プログラムおよびその効果測定の調査の結果を分析し、効果を維持するための課題を導いた。おおむね予定通りに進行した。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を通して、教育プログラムの実施と修正、効果測定を繰り返し、データを蓄積・分析し、成果を公表する。今後の研究の推進方策としては、教育プログラムの対象の職種や職位などのグループ選定、教育プログラムの実施の規模や回数などを調整して実施計画を検討する。感染症拡大により対象となる医療介護福祉分野の勤務状況が大きく変化しており、集合研修の実施が困難な状況となっているため、オンラインによる教育プログラムの整備を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題は、医療介護福祉職への教育プログラムを実施する計画であったが、2020年の感染症拡大による影響を受け、県外において開催を予定していた教育プログラムを実施するための集合研修がすべて中止となった。また、予定していた関係学会の学術集会等も中止やオンラインへの変更となった。このため、旅費や調査費用の支出が次年度へ繰越しとなった。また2020年度に投稿した論文の査読が進んでおり、2021年度に掲載料の支出が見込まれる。
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