研究課題/領域番号 |
20K10587
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高桑 優子 順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (40738241)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | キャリアトランジション / 中期キャリア看護師 / 介入プログラム / トランジション状況尺度 |
研究実績の概要 |
本研究では2020年度までの研究課題をさらに発展させ、Meleisのトランジション理論の理論枠組みを用いて解明し、開発した中期キャリア看護師のトランジション状況自己評価尺度(TCSAS)の活用可能性を高めるために、中期キャリア看護師のトランジション状況介入プログラムを作成することを目的とする。 第1段階となる2020年度はコロナ感染症により研究の進捗がことごとく遅延したため、2021年度に国内外のトランジション及び介入プログラム研究の精読と情報収集を行うように研究を進めた。8月には、第25回日本看護管理学会学術集会にWEB会議で参加し、基盤となるキャリア開発や人材活用について、新たな知見を得た。 また、日総研で「トランジション理論の基本と壁の乗り越え方」のオンデマンド講義を担当し(2022年3月~5月配信)、自身の研究を集約した講義を実施し、国内外のトランジションモデルの精読ができた。その結果Schlossbergの「4Sトランジションモデル」【1.変化を見定める。2.リソースを点検する。3.受け止める。】をもとに介入プログラムを組み立てることを起案した。 2021年度は国際学会ではICNでTCSASの活用可能性に関する成果を “Applicability of a transition condition self-assessment rating scale of Mid-career nurses, based on Meleis Transitions Theory”を筆頭発表者として2021年11月~2022年4月末までe-Posterプレゼンテーションとして発表した。現在の介入研究を実施するためにも、研究の基盤となるトランジション状況自己評価尺度(TCSAS)を国内論文として発表し研究の基軸とする必要がある
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度もコロナ感染症による、職場での仕事量の増加や学内での研究活動の制限のため計画通りの研究遂行が出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は第2段階の中期キャリア看護師のトランジション状況介入プログラムの実施に取り組む。 そのための論文発表「Meleisの移行理論を枠組みにした中期キャリア看護師のトランジション状況自己評価尺度の開発」が必須となるため以下のような計画実施する。 令和4年4月~6月:日本看護科学学会に論文投稿し、研究の基盤とする。 令和4年7月~令和4年12月:50歳代の看護師 20 名程度の研究対象者にTCSAS項目のインタビューガイドを作成し、進捗指標の中でも「キャリア目標の明確さ」「自己肯定感」「看護スキルの習得状況」「仕事の継続意思」といった自ら選択的にトランジションを促進した経験の半構造的面接を実施。(倫理申請) 令和5年1月~3月:面接結果から帰納的アプローチで質的記述的に分析。結果より介入プログラム案を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度計画していた国際学会に出席できず交通費がかからなかった。計画していた調査がコロナ感染症に伴う業務の増加と行動制限により実施できなかったため経費が掛からなかった。2022年度はWEBなどを活用し、実施する計画である。
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