研究課題/領域番号 |
20K10599
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 三穂 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (00431312)
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研究分担者 |
岡田 一範 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (30772389)
矢野 理香 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (50250519)
浅賀 忠義 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60241387)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 高齢者 / 足浴 |
研究実績の概要 |
高齢の糖尿病患者の特徴として、足の関節可動域制限があると言われる。これらの関節可動域制限は、下肢の機能低下につながり、生活への大きな影響要因となりうる。本研究では、足浴による温熱刺激とストレッチングを活用した足浴プログラムが、下肢の柔軟性にどのような変化を与えるか明らかにし、足浴プログラムの効果を検討することを目的とした。 まずは、文献検討に基づき、介入プロトコールの作成を進めた。地域に在住する糖尿病を持たない一般の高齢者を対象として、両足の洗浄、温浴、温浴中の足の曲げ伸ばしの他動運動を含めた足浴プログラムの介入研究を実施した。参加者は6名であり、対象者1名につき、計8回の足浴プログラムを実施した。測定項目は、皮膚表面温度、足趾の柔軟性、立位バランスとした。これらの測定に加えて、対象者の足浴実施後の主観的な変化や日常生活での変化についても対象者からの語りとして情報を得た。参加者の全員が8回の足浴プログラムを終了し、足趾の柔軟性については、足浴実施後において増加する傾向が認められた。対象者の主観的な変化としては、足浴プログラム実施中の心地良さのみならず、足に対する意識の変化に関する語りもみられた。これらの結果に基づき糖尿病をもつ高齢者への足浴プログラムの実施可能性について、男性1名、女性1名を対象に検討した。足浴プログラムは、両足の洗浄、温浴、温浴中の足の曲げ伸ばしの他動運動を含めた方法で実施した。1名につき2回の足浴プログラムを安全に実施することができ、また事例により差は見られたが足浴実施後の足趾の柔軟性が増加する傾向を認めた。
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