研究課題/領域番号 |
20K10602
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
ウィリアムソン 彰子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (40382262)
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研究分担者 |
松浦 正子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (30379440)
野村 悦子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (40869989)
西田 郁子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (80870394)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 計画力 / ストレスコントロール力 / 傾聴力 / 課題発見力 / 傾聴力 / 状況把握力 / 発信力 / 柔軟性 |
研究実績の概要 |
令和4年度も社会人基礎力の評価評価は新人看護師を対象として同様に実施した。合わせて、令和2~3年度の分析で新人看護師の1年間の成長に影響していると有意差が確認された社会人基礎力の2点「課題発見力」と「ストレスコントロール力」、および年間で能力向上がみられなかった考え抜く力の2点「計画力」と「創造力」の向上をめざした教育計画を継続して実施した。 令和4年度の新人看護師(N=74)の入職時の社会人基礎力の状況は、令和2~3年度の新人看護師と同等であった。令和2~4年度の新人看護師の社会人基礎力について、入職時、6か月、12か月時点の自己評価を実施し、入職後1年で目標とする能力評価(ラダーⅡ群)に達成している群と達成していない群(ラダーⅠ群)でMann-Whitney検定を行った。 結果は、入職時に有意差のある社会人基礎力は無し。6か月時点では「計画力(0.003)」「ストレスコントロール力(0.005)」「傾聴力(0.014)」の3項目で有意差が確認された。12か月時点では、「計画力(0.002)」「課題発見力(0.002)」「傾聴力(0.004)」「状況把握力(0.011)」「発信力(0.016)」「柔軟性(0.018)」の6項目に有意差が確認された。 3年間の成果を総括すると、入職時点で重要となる社会人基礎力は特に検出されず、6か月までの上半期に強化を目指す能力として「計画力」「ストレスコントロール力」、「傾聴力」の3点、下半期では「課題発見力」「状況把握力」「発信力」「柔軟性」の4点であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度中の教育計画および自己評価は予定通りで実施できた。3年目の自己評価およびラダーレベルの確定が3月末となる為、本研究で必要となるデータ分析が令和5年5月となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和2~4年度の3年間の結果を関連の学会などで公表し、看護教員および継続教育で学生や新人教育に関わる者での更なるディスカッションが必要である。 今後の研究計画としては、本研究で明らかとなった新人看護師の成長にとって重要となる社会人基礎力を新人看護師、しいては看護学生に対してどのように教育、訓練していくかの方策を検討、実施、評価することである。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加予定の学会がWEB(オンライン)開催となったりしたこともあり、予定していた学会参加費の支出がなかった。 教材作成に使用する予定の費用については、検討に必要な情報収集の期間が新型コロナ感染症の影響によって延長した為、完了時期が延期した。 繰越分は成果報告のための学会参加と教材作成費用とする。
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