研究課題/領域番号 |
20K10606
|
研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
中神 克之 名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (20551237)
|
研究分担者 |
明石 惠子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (20231805)
山内 豊明 放送大学, 教養学部, 教授 (20301830)
吉川 尚美 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 講師 (50761889)
大野 美香 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 副看護師長 (80825232)
森本 浩史 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40845567)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 看護師 / ICU / 育成 / 指導 |
研究実績の概要 |
本研究目的は、ICUに勤務する指導経験1年未満の看護師(以下指導初心者)と、ICUの同僚看護師から卓越した指導技能をもつ看護師(以下達人指導者)の指導技能を比較し、達人指導者の指導技能とその指導効果を質的帰納的に解明することであった。本研究は、研究進捗状況が遅れていた。その原因としては、COVID-19によりICU看護師へのデータ収集の許可がおりず、データ収集が遅れたためであった。R5年度はCOVID-19による影響も落ち着いてきたため、収集した15名分の質的インタビュー・データの分析を行った。分析はSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用い、分析支援ソフトMAXQDA使用した。分析方法は、最初に逐語録を作成し、それを切片化した。次に、それを十分に読み込み、ICUに勤務する指導初心者の指導困難場面や困難事例に焦点を当て、その具体的な困難内容や特徴、対象方法についてラベル名をつけた。意味・内容の類似性に着目してラベル名を統合しサブカテゴリー・カテゴリーを形成した。 以下が主な結果である。高度な治療や技術を求められるICU環境下では、重症患者を担当しながら同時に新人看護師指導を行わなければならない困難があった。また、指導初心者は指導に不慣れなため指導方法に自信がなく、ICUのクリティカルな状態の患者の病態や治療等について十分に理解できるように指導できたという実感がなく、新人看護師の理解度や成長をあまり実感できずにいた。さらに、新人看護師との人間関係の保ち方や社会人としてのマナーの教育を行う点にも困難を感じていた。これら困難への解決法としては、先輩や師長等へ指導方法を相談して、そのアドバイスを参考にしていた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、研究進捗状況が遅れていた。その原因としては、COVID-19によりICU看護師へのデータ収集の許可がおりず、データ収集が遅れたためであった。
|
今後の研究の推進方策 |
R6年度は分析結果を学術集会や論文として発表していく予定である。また、この結果と同僚看護師から卓越した指導技能をもつ看護師(以下達人指導者)の指導技能を比較し、達人指導者の指導技能とその指導効果を質的帰納的に解明していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗と研究予算計画の遅れのずれにより差額が生じたため
|