研究課題/領域番号 |
20K10619
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
大津 廣子 鈴鹿医療科学大学, なし, 客員教授 (70269637)
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研究分担者 |
林 暁子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 助教 (90741257)
永田 佳子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 助教 (20867402)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ナーシングスキルオノマトペ / 看護技術の指導 / 動作イメージ / 看護教員 / 若者 |
研究実績の概要 |
令和4年度は、令和2年度、令和3年度に収集したデータをもとに、看護教員が看護技術の指導時に使用しているオノマトペ(ナーシングスキルオノマトペと呼ぶ)の特徴を明らかにしデータベースについて検討した。【結果】看護技術を指導している教員が使用しているオノマトペは、生活援助技術では5590語、診療援助技術では4941語、総計10531語であり、サ行(44.5%)、パ行(19.5%)、ガ行(13.1%)の3つの行に集中していた。サ行の中で使用頻度の高い語は、ソッ(14.9%)であり、次いでスッ(11.0%)、サッ(4.1%)であった。パ行ではピッタリ(11.1%)が最も多く、次いでピーン(3.9%)であった。ガ行ではグッ(4.3%)が最も多かった。これらのオノマトペの動作内容の意味をみると、ソッは物音を立てないように静かに物事を行う様子であり、サッは動作が軽くすばやい様子を意味する。また、ピッタリはすきまなくくっつき合う様子であり、グッは力を込める様子を意味する。使用しているオノマトペについて、学習者も教員と同じ動作イメージを想起することができるかについて検討した結果、「聴診器をピッタリとあてる」動作イメージ以外は、教員と同じ動作イメージを有していた。ナーシングスキルオノマトペの動作内容の意味を検討すると「素早さ」「正確性」「瞬時性」に分類された。【考察】診療援助技術など学生が日常体験することが少ない動作を指導する場合には、オノマトペに加え、比喩なども併用して動作イメージを補完しながら使用する必要がある。「素早さ」「正確性」「瞬時性」の動作内容を意味するナーシングスキルオノマトペは、看護が重視している安全性・安楽性を基盤にしたオノマトペであるといえる。このようなオノマトペは、演示時の動作イメージをより正確に想起させることができるといえることから指導言語として活用できると考える。
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