研究課題/領域番号 |
20K10621
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
川北 敬美 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (50440897)
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研究分担者 |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (00259194)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ワーク・ファミリー・エンリッチメント / 子育て期 / 看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、子育て期にある看護師の「働き方」リテラシーを高める教育プログラムを開発することである。リテラシーとは、読み書き能力、ある分野の知識、能力と定義される。子育て期にある看護師は支援制度等を有効に活用しながら看護師として組織人として責任を果たしつつ、専門職業人として自立したキャリア開発が望まれる。 2020年度は、子育て期にある看護師の「働き方」リテラシー教育プログラムの評価指標を作成することを目的に、「子育て期看護師のワーク・ファミリー・エンリッチメント(work-family enirichment:WFE)尺度」を開発した。ワーク・ファミリー・エンリッチメントとは、仕事から家族役割、家族から仕事役割という2方向をもち、仕事役割における経験が家族役割の質を高める、家族役割における経験が仕事役割の質を高めるという概念である。尺度の開発方法として具体的には、200床以上の病院に勤務する未就学児を養育する女性看護師を対象に、質的調査より積み上げてきた「子育て期看護師のWFE尺度案」「日本語版WFE尺度」「スピルオーバー尺度」等からなる質問紙調査を実施した。尺度の信頼性は内的一貫性と安定性にて、妥当性は構成概念妥当性(探索的因子分析、質的研究との関連、確認的因子分析)、類似概念尺度との基準関連妥当性にて検討を行った。 最終的に、「子育て期看護師のWFE尺度」は仕事から家族役割へのエンリッチメント尺度(Work to Family Enrichment:WtoFE)5因子23項目と家族から仕事役割へのエンリッチメント尺度(Family to Work Enrichment:FtoWE)5因子28項目で構成された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全国調査および対象者からの質問紙の回収は、予定していたデータ数を回収でき、概ね、研究計画通りに実施できているため
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今後の研究の推進方策 |
新たに開発した「子育て期看護師のWFE尺度」の公表とともに、過年度に実施したデータを用い、働き方リテラシーを高める教育プログラムを複数の視点から評価するための評価指標について検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、コロナ禍のため、学会等はすべてweb開催となり旅費としての使用は0であった。次年度は、国際学会での発表を行う予定であるため、旅費に費用を使用する予定である。
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