研究課題/領域番号 |
20K10624
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研究機関 | 関西福祉大学 |
研究代表者 |
川西 千惠美 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (40161335)
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研究分担者 |
飯田 直美 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (40764890)
掛田 崇寛 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (60403664)
福岡 泰子 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (60410205)
西村 夏代 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (60553980)
永田 文子 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (30315858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 器械を用いた瞳孔測定 / 重症患者 / ナースの技術 / 測定環境 |
研究実績の概要 |
日本医療マネジメント学会第15回兵庫県支部学術集会,Web開催において、「重症患者の瞳孔径測定方法に関する文献レビュー」の発表を行った。これは、国内外の文献から看護師による瞳孔径の測定方法を明らかにすることであった。眼科系を除く重症患者のみのデータのあるものを対象としたので、国外文献は、7件全てで瞳孔径測定に器械を使用していた。国内の原著論文はなかった。国外文献では手動による瞳孔径測定は不正確であると報告されたが、本邦では看護師が器械による測定をした文献は報告されていなかったことが明らかになった。
その後さらに文献検討を加えて、ヒューマンケア研究学会に「国外における重症患者の瞳孔測定に関する文献レビュー」を投稿した。 本研究の目的は、看護師が脳神経疾患患者や瞳孔観察が必要な重症患者の瞳孔測定をどのように実施しているか文献から明らかにすることである。文献検索の結果国外論文7件が該当し、全てで瞳孔測定に器械を使用していて、手動測定を併用していたのは4件であった。測定者間の誤差がなかったのは、器械を用いた測定方法であった。ただ日本でも日本蘇生協議会の蘇生ガイドライン2020(2021)において、「瞳孔測定に器械を使用することを弱い推奨」とされていた。しかし、瞳孔測定に関する国内の文献は半定量的瞳孔測定(目視)による測定がほとんどであることを報告した。 したがって、日本国内で瞳孔測定において定量的測定を実施するのは大変意義があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で、重症患者の受け入れも減少し、予定していた研究施設は、そこへの入院患者でも2週間の自宅待機を強いられており研究ができる状況にない。 他の施設も同様な状況であるため、コロナが終息しないかぎり限り、重症患者での計測は困難な状況である。
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今後の研究の推進方策 |
重症患者での計測ではなく、高齢者対象も模索したが、高齢者の施設も研究を受け入れる状況にはない。今後は、受け入れてくださる施設を粘り強く探すことと、感染状況が落ち着くのを待つ以外にない。 健康な人を被検者にした目視による計測法と器械を用いた計測の比較を実施計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた国際学会参加がWeb開催となり、参加費も不要であったため余剰金が出た。2022年度が最終年度であり、今の所国際学会に参加できるのではないかと思っている。 コロナ感染状況を見て国際学会参加が不可能な場合は、健康な被検者を増やしデータを集めるようにする。
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