研究課題/領域番号 |
20K10630
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡崎 研太郎 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (90450882)
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研究分担者 |
蓮 行 京都大学, 経営管理研究部, 特定准教授 (10591555)
直井 玲子 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (00734295)
園部 友里恵 三重大学, 教育学部, 准教授 (80755934)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インプロ / 行動医学 / 医療者教育 / 演劇 / コミュニケーション |
研究実績の概要 |
【現状評価のための調査】昨年度に続き、インプロを用いた医療系教育について、医中誌やPubMed、Google Scholar等を用いた文献検索やインターネット検索を実施した。その結果、このテーマに関する論文発表は、国内では依然としてほとんど見つからないものの、国際的には医学のみならず看護学、薬学、歯学等の多彩な分野で、年々増加してきていることが明らかになった。 【フィールド調査】本年度も新型コロナ感染症の感染拡大の影響は続き、各大学の授業はオンラインでの非対面式授業が主体となった。医療系学部も例外ではなく、実習を含め多くの授業がオンラインでの非対面式授業に変更された。このため、本年度も当初予定していたフィールド調査を実施することができず、研究の進捗に多大な影響があった。 【インプロワークショップへの参加】昨年度に引き続き、主として教育者向けにオンラインで開催されている各種インプロワークショップに参加した。加えて、回数は限定されたものの、タイミングを図って開催された対面でのインプロワークショップにも参加することができた。これらのワークショップに参加し、インプロに関する経験を積み重ねることは、インプロを用いた医療者向け教育プログラムの設計を考えるうえで、大きな助けとなった。 【ミーティング】研究チームでのミーティングをオンラインで複数回実施した。 【論文・学会発表】本研究に関係した、インプロやオンライン教育、多職種連携教育、質的研究に関する論文発表や学会発表をおこなうことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度も、新型コロナ感染症の感染拡大の影響で、所属大学の行動規範上、国内においても出張に対して慎重な検討をせざるを得ない状況が長期間に及んだ。このため、計画変更後に視察予定であった、数少ない国内での医療系学部におけるインプロを用いた教育プログラムを実地で見学することが叶わなかった。 また、新型コロナ感染症の感染拡大の影響は世界中に波及し、2020年夏に参加予定であった米国シカゴNorthwestern Universityでの「応用インプロを用いた医療者教育プログラムの指導者養成ワークショップ "Train-the-Trainer Workshop"」は本年度も開催されず延期になった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、状況が許せば、群馬大学医学部で正規カリキュラムとして実施されているインプロやフォーラムシアターを取り入れられた授業を現地で見学する予定である。状況が難しいようであれば、相談の上、オンラインでの見学も検討する。また、この授業に外部講師として関わっているインプロバイザーへのインタビュー等をおこない、インプロを用いた医療系学部における授業の特徴と潜在的な効果、実施上の課題などを明らかにしていく予定である。 前述した米国シカゴにおける「応用インプロを用いた医療者教育プログラムの指導者養成ワークショップ"Train-the-Trainer Workshop"」は、2年間延期が続いていたが、2022年6月に開催が決定したとの連絡が入ったため、参加の方向でスケジュールを調整している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年夏に参加予定であった米国シカゴでの「応用インプロを用いた医療者教育プログラムの指導者養成ワークショップ "Train-the-Trainer Workshop"」が再度延期されたほか、情報収集目的で参加予定であった各種学会も軒並みオンライン開催となったため、当初計上していた渡航費や宿泊費の支出が不要となった。 次年度は、群馬大学で開催される日本医学教育学会で情報収集をする際の参加費・旅費・宿泊費、群馬大学医学部でのインプロを用いた授業を見学に行く際の旅費・宿泊費、米国シカゴでの「応用インプロを用いた医療者教育プログラムの指導者養成ワークショップ "Train-the-Trainer Workshop"」の参加費・旅費・宿泊費、外部講師へのインタビュー謝金、インタビューの文字起こし費用、等に使用する予定である。
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