研究課題/領域番号 |
20K10632
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
永田 明 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (30401764)
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研究分担者 |
大山 祐介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (40789567)
菊池 麻由美 東邦大学, 看護学部, 教授 (50320776)
田中 準一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (80718990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護診断 / アドヒアランス / 根拠レベル |
研究実績の概要 |
3つの研究から構成する研究を行った。NANDA-が示す基準に従って,申請者が開発した看護診断「アドヒアランス不足」の根拠レベル向上を目指した。 1) 概念分析を行うことで、アドヒアランスの概念構造を明らかにし。2)看護師を対象としたコンセンサス研究を行うことで、開発した看護診断の正確度の向上を目指した。3)患者対象の質的記述研究を行い。開発した看護診断の臨床検証する予定であった。 一連の研究によって、看護診断が明示されることで、臨床の看護師が「アドヒアランス」のための介入を行うべき患者の状態が明らかにし,「不適切な医薬品の管理」「不適切な医薬品の使用」「処方より多く服用」「処方より少なく服用」「自分で処方量を調整する」「支持された食事ができない」「支持された運動ができない」「同意した衛生ガイドラインに反する行動」など8つの属性が明らかになった。さらに,先行要件として,「医薬品の入手が困難」「生活環境の変化」「定収入」「治療に対する知識の欠如」などを含む20の先行要件と,「症状の悪化」「健康状態の悪化」などを含む5つの帰結が明らかになった。これらの結果から,看護診断「アドヒアランス不足」の NANDA-Iが示す根拠レベルの2.2概念分析の成果を明らかにした。しかし,概念分析の結果が、アドヒアランスの概念の構造を十分に示していないことが判明したため、再分析する必要性が生じた。看護診断「アドヒアランス不足」の診断の焦点となる「アドヒアランス」の構造と機能および、アドヒアランスの定義の見直しが行われ、先行要件・属性・帰結を改めて明らかにした。 これらの取り組みを現在も継続して行っており,研究の進行が大幅に遅れた。また研究代表者が所属機関を異動したために、NANDA-1が示す根拠レベルの2.3 看護師を対象としたコンセンサス研究の準備を行ったが、研究の実施には至らなかった。
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