研究課題/領域番号 |
20K10643
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
山田 典子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10320863)
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研究分担者 |
兵頭 秀樹 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (30306154)
的場 光太郎 北海道大学, 医学研究院, 教授 (00466450)
斎藤 和樹 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 准教授 (50289766)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護記録アプリ / 災害 / フォレンジック看護 / ICT / DX |
研究実績の概要 |
記録アプリの実用化に向けての実証研究と、災害時の遺族支援に目を向ける教材活用の方策について検討した。 2021年9月から2023年10月までに、A大学3年生の選択科目において記録アプリを使用した内容の項目毎の件数を計上した。アプリへの記録の履歴については、学生の自由意思に任せ消去しても構わないことを説明し、無記名で感想を回収した。 結果、187名の受講生のうち、任意で記録を残した31件を分析対象とした。記録対象の氏名、性別、生年月日、発見場所、発見時の状況、遺留品や身の回りの状況に関しては各自が想定し、全員記載していた。現場の写真は18名が撮影しており、撮影枚数は、1枚14名、2枚2名、4枚以上が2名だった。写真撮影時にスケールを挿入していたものは13件であった。実施施設名、実施施設住所、報告者の看護師、説明を受けた家族、死亡の報告を受けた時刻に関しては17名が記述していた。外表検査を行いボディマップを記載したものは15名であった。その他、自由に記述できるメモを活用しメッセージや記録項目にないメモ等を書き残したものは4名であった。 アプリを用いた記録に対し、「情報が一目でわかり把握できる」31名、「短時間で楽に記録できる」16名、「記録への写真の添付が簡単だった」16名、「アプリを初めて使ったがとても簡単に使えた」14名、「支援を必要とする人の状況を把握しやすい」7名と好意的な意見があった。他方、「アンドロイドの機種になじみがなく扱いづらかった」15名と使い慣れることに必要性が示唆された。 アプリを活用しDX,ICTを用いた災害遺族の支援につながる試みを行ったことで、災害の陰にある「その人としての存在」に光をあて、記録を基に多職種協働のきっかけをつくり、人の痛みに介入していく看護の本質に気付くことができた。
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