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2021 年度 実施状況報告書

介護老人福祉施設における介護職員への喀痰吸引に関する技術支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10675
研究機関帝京科学大学

研究代表者

佐藤 亜月子  帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (40433669)

研究分担者 横井 郁子  東邦大学, 看護学部, 教授 (90320671)
平野 裕子  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40369377)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード喀痰吸引 / 介護職員
研究実績の概要

本研究は、介護老人福祉施設における介護職員が喀痰吸引を安全に実施できるための教育プログラムを開発し教育支援を行うことである。初年度の研究結果より、喀痰吸引の実施においては研修等の教育が前提になっているが、看護職員は介護職員に対し困らないように実施にあっての必要な利用者の情報を提供したり、利用者の特徴に合わせたきめ細やかな支援をしていることが明らかになった。このことから、介護職員の喀痰吸引の実施においては、看護職員の支援が必要であることが考えられた。よって、今年度は一定の研修を終えた介護職員に対してのフォローアップとしての研修ニーズを明らかにするため、全国の県のホームページに登録特定行為事業所として開示されている介護老人福祉施設(2120施設)の介護職員へ自記式質問紙によるWeb調査を実施した。
喀痰吸引が実施できる介護職員156人から回答を得た。喀痰吸引の研修はすでに56.4%が実施されており、基本的知識の再確認71.8%、実技の再確認42.3%、事例検討が17.3%であった。そして今後も61.5%の介護職員が研修を希望していた。その内容は、実技の再確認が48.7%、事例検討が23.7%、基本的知識の再確認が23.7%であり、実技の再確認へのニーズがあることが明らかになった。日頃の実施で困っている点として、チューブ挿入が困難な利用者の対応が33.1%、痰が引き切れない利用者の対応が28.9%等であった。研修を行う場合、参加費用は自施設が89.7%、実施場所は自施設が86.5%であった。このことから、運営においては介護職員の希望に添えるような方法の必要性を検討することが必要であると考えらえた。喀痰吸引の実施においては、看護職員の教育的な支援は必要であり、研修のニーズが高いことから、今後は現場が求める研修内容を検討する必要性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、喀痰吸引における介護職員が求める看護職員の教育支援に対してのニーズ調査の結果から、介護老人福祉施設の介護職員に対して喀痰吸引の研修後のフォローアップの研修内容を検討する予定であったが、アンケートの発送までに時間を要したことやコロナ感染拡大の影響を懸念し、積極的に介護老人施設への働きがけができなかったためである。

今後の研究の推進方策

今年度はアンケート結果を踏まえて、一定の研修を終え喀痰吸引ができる介護職員を対象にしたプログラムを考案する。そして、考案したプログラムをコロナ感染拡大の影響を踏まえつつ可能な範囲で実施を目指す。実施にあたっては、介護職員、運営側からの評価を行い、次年度の本調査につなげる。

次年度使用額が生じた理由

今年度はアンケートとプログラムの考案をする予定であった。プログラムの考案にあたっては、シミュレーター購入費、交通費、雑費等を使用する予定であった。しかし、コロナ感染拡大の影響やアンケートを実施するまでに時間を要し積極的に実施できなかったため、使用額に差が生じた。アンケートを実施するにあたっては、アンケート郵送するために全国の介護老人福祉施設のリストの見直しを業者へ依頼する予定であったが、アルバイトによって実施できたため金額をおさえることができたことに加え、Web調査によって回収ができたため郵送費用が少なくすんだためである。次年度は、プログラムの考案をし、考案したプログラムを実施する予定であり、会議費や交通費、人件費、シミュレーター購入費、雑費等がかかる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 介護施設における介護職員の喀痰吸引実施の看護職員の支援2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤亜月子
    • 学会等名
      日本看護科学学会

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公開日: 2022-12-28  

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