研究課題/領域番号 |
20K10678
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研究機関 | 姫路大学 |
研究代表者 |
平松 幸子 姫路大学, 看護学部, 准教授 (80867309)
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研究分担者 |
川崎 幹子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 准教授 (50562683)
西村 伸子 姫路大学, 看護学部, 教授 (90515800)
菅野 夏子 姫路大学, 看護学部, 教授 (90293290)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自律神経活動 / 看護師 / 職業性ストレス / 働き方改革 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、二交代制勤務(日勤・16時間夜勤体制)をする看護職のストレスを生化学的に評価し、ストレス要因を明らかにする。そして、職業性ストレスの個人要因と生化学的ストレスとの関連を明らかにし、やりがいのある職場、モチベーションの上がる職場にするための改善方法を検討することである。 まず、第1研究は、大学病院で二交代制勤務をする看護師の自律神経活動とワーク・ライフ・バランス(以下WLB)との関連を明らかにすることを目的とした。結果としては、日勤後と夜勤後のHF、LF/HF、PSIに有意差を認めた。また両勤務のLF、PSIの非標準群の割合が高かった。WLB指標の「仕事の裁量」「人事管理」「育児と介護」「自己啓発」「社会活動」と主に夜間勤務後の自律神経指標LF、HF、PSIとの間に相関関係を認めた。 次に第2研究は、大学病院に勤務する看護師の職業性ストレスに対する働き方の見直しの手がかりとして、働き方の見直しに対する行動変容がもたらす要素を抽出することを目的とした。結果としては、看護師は、自己の働き方に関する改善を、業務中での改善のみならず、ライフスタイルの変化や、プライベートの充実等で取り組んでいた。その結果、心理的な効果がみられ、自己のストレスコーピングの方法を検討していた。そのためには、職場内での協力体制等の職場風土と家族等のサポートの影響があると感じていた。このように心理面のストレスコーピングを含め、個人の努力で成果を出せるものもあるが、身体的な疲労の蓄積、業務の繁忙に伴う残業、COVID対応に伴う影響に関しては、組織として取り組む課題として考えられた。 研究の限界として、爪ホルモン値の解析の結果、データ数が全数ではなく、信頼性の保証が確保されていないことをふまえ、本研究における生化学的側面の分析は自律神経活動指標のみを用いた。
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