研究課題/領域番号 |
20K10706
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮島 直子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (60229854)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 対人スキル / 小集団訓練プログラム / 看護職者のメンタルヘルス対策 / 潜在看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本の超高齢社会において、高齢者を地域で支援するための看護力の強化につながり、看護職者のメンタルヘルス対策となり得る「バーチャルコミュニティで展開する対人スキル小集団プログラム」の実用化に向けて、プログラム提供の持続可能なシステムを構築することである。特に高齢の潜在看護職者がアドバイザーとして活躍し続けるシステムを構築することを目指している。具体的には、対人コミュニケーションの訓練効果が実証されているSSTの基本訓練モデル(認知行動療的援助技法である小集団訓練)の枠組みを使用し、アドバイスの基本理論となるアサーション技法のDESC(Describe, Express, Specify, Consequences)法やSFA(Solution-Focused approach)を活用したアドバイザーのためのマニュアルを作成し、試行及び稼働させて、持続可能性の評価と課題を明確にすることである。 今年度は、小集団プログラムを展開するホームページの修正と相談者、アドバイザー、進行役のマニュアル作りに取り組んだ。特に実用化に向けて、操作の簡略化と参加登録やプログラム参加方法に関する平易化、参加者とアドバイザーが自然でスムーズかつ楽しく参加できる点に重点を置いて、検討と修正を繰り返した。小集団訓練をインターネット上で行うことによる、参加者(相談者と複数名のアドバイザー)間のタイムラグ(プログラムの意図が、ライブではなく、それぞれの参加者が都合の良い時間に参加するため)に対して、小規模のシミュレーションを繰り返して、プログラムのタイムスケジュールに関する検討と修正を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で、ホームページの修正が大幅に遅延した。また、同じ理由により、協力者の募集と調整に予想外の遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
修正した訓練プログラムのシミュレーションを令和5年度の早い時期に終了させ、出来る限り当初のスケジュールに追いつくようにする。そのためには、研究補助者を適性人数確保し、研究を推進するための効率を上げる。研究目的に対する、十分なデータが得られない場合には、研究期間を1年間延長させて遂行することを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響を受け、ホームページ修正後のシミュレーションの実施と、それに基づいたホームページの再修正が出来なかった。また、新型コロナ感染症の拡大防止のための行動規制があり、旅費を使用しなかったことや所属施設への外部者の出入りを最小限にするために「雇用や謝金」を使用しなかったたため、次年度使用額が生じた。次年度の早期に今年度予定していた研究活動を進め、経費を使用する予定である。
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