研究課題/領域番号 |
20K10717
|
研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
戸田 由美子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (60325339)
|
研究分担者 |
加藤 宏公 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (00825531)
山田 浩雅 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (60285236)
牛島 佳代 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (10336191)
兒玉 善明 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (10909708)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 精神看護 / 看護倫理 / アドボカシー / 患者の権利 |
研究実績の概要 |
前年度に実施した「精神科看護師の『患者の権利』に関する意識と実践に関する調査」の結果を受けて、研修プログラムを作成した。 専門家会議(精神看護専門看護師3名、精神看護学領域教員4名、精神疾患の当事者2名)をプレテストの前後と本調査後の3回実施し、教育プログラムを洗練化させた。 精神科看護師への「患者の権利」を守るための教育プログラムは、1回90分の3回の研修とした。研修はプレテストを実施して、研修内容と質問紙を洗練化させ本調査に臨んだ。最終的に、1回目:患者の体験の事例を中心にグループワークを実施し、患者自身が体験している「患者の権利」の阻害に対する対応を検討した。2回目:看護師の技術として看護師の実践の事例を中心に検討した。3回目:アドボケイトとしての役割として、1、2回の研修も含めて今後どのようなことができるか、グループワークにて検討した。これらの有効性を確認するために、研修前と最終日、研修実施後3ヶ月後に質問紙調査を実施するとともに、実施3ヶ月後に6名に面接調査も実施して、量的、質的に評価をした。「患者の権利」の意識は研修後に全ての項目で実施前を上回った。3ヶ月後は、「患者の権利」を守りたい気持ちはあっても日常や他の看護師との兼ね合いがあって実施することに苦労していた。「冠者の権利」を守る実践ができた場合は、それまで看護に対して拒否的だった患者との関係性が良くなり、患者の発語も増えてセルフケアの向上が見られた。 これらを踏まえて、「精神科看護師向け研修プログラム・運営マニュアル 『患者の権利』を意識することでやりがいのあるケアを実践しよう」のパンフレットしてまとめ、研修内容をのCD-Rに納めた。これらを全国約180の精神科病院に配布した。
|