研究課題/領域番号 |
20K10718
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山田 忍 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (20611057)
|
研究分担者 |
武用 百子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00290487)
有光 興記 関西学院大学, 文学部, 教授 (10341182)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | マインドフルネス瞑想 / RCT / 慈悲 / クリーンルーム / POMS / 造血器腫瘍患者 |
研究実績の概要 |
本研究は,クリーンルーム入室患者を対象に「慈悲とマインドフルネス瞑想」の介入効果について比較検討した。RCTにより,登録・割付日(介入開始日)より14日間、1日に1回以上の慈悲とマインドフルネス瞑想を実施する。本研究では、介入群の研究対象者が自己にて「慈悲とマインドフルネス瞑想」を実施できるようにするため、タブレットに瞑想の手順を録画した手順説明画像を用いる。初回の瞑想は研究責任者または研究分担者がタブレットを用いた瞑想の実施方法を説明しながら患者と一緒に行う。2回目以降は、患者自身がタブレットを用いて瞑想を実施する。また、一日に複数回の瞑想を実施することも許容するが、瞑想の実施回数はチェックリストに記録することとする。瞑想に慣れた段階で、タブレットを用いずに瞑想することができるようであればタブレットなしでの瞑想を行うことも許容する。タブレットは14日目まで研究対象者に貸し出し、14日目に回収する。介入群と非介入群の2群において,介入前,1週間目とと2週間目に3つの尺度の変化を統計分析し検討した。現在まで,非介入群5人,介入群6人のデータを取得できた。そして,主となるアウトカム「POMS」,副となるアウトカム「セルフコンパッション」および「CnA-S2」の介入前,介入後1週間,2週間のデータに関して反復分散分析を行った。そこ結果,セルフコンパッション尺度において,1%水準で介入群の値が2週間後高くなっていた。瞑想により,自分自身を思いやる気持ちが高くなっている結果であった。このことは,クリーンルームでの心の安定に繋がるものと示唆される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020-2022年にかけて,対象者がクリーンルーム入室患者ということがあり,コロナによる感染対策の強化などデータの取得が難しい状況となった。
|
今後の研究の推進方策 |
臨床での協力者と連携を取りながら,対象者のリクルートを積極的に行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究を開始するにあたり、「慈悲とマインドフルネス瞑想」の動画撮影に100万円前後の予算が必要と考えていたが(業者による格差があり)、1割ほどの予算で作成することが出来た。その予算とWebでの研修会や打ち合わせが増え、旅費が削減で来ている。
|