研究課題/領域番号 |
20K10737
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
岡西 幸恵 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (90746330)
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研究分担者 |
藤田 佐和 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80199322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 再発 / 転移 / がんサバイバー / 調和 / がん看護 |
研究実績の概要 |
本研究は、がんとの共生に重要と考える調和(harmony)に着目し、再発・転移がんサバイバーの調和を促進する看護援助方法を開発することが目的である。研究の第1段階である「再発・転移がんサバイバーの療養生活における調和の構造とプロセスを明らかにする」ことを目標にしている。2020年度は、「調和」の概念分析の結果をもとに、インタビューガイドを作成、本調査に向けて所属施設および研究協力施設の倫理審査を受審、承認を得たが、COVID-19の影響を受けて、インタビュー調査を実施することができなかった。2021年度は、COVID-19への対応としてWeb会議システムを用いたインタビュー調査を実施できるよう研究計画を変更した。再度、所属施設および研究協力施設の倫理審査を受審、承認を得たが、研究協力施設の要請に従い、調査の再開・中断を繰り返す状況であり、十分なデータを得ることができなかった。2022年度は、引き続き研究協力施設の要請に従いながら調査を進め、男性6名、女性10名の計16名からデータを得ることができた。現在は、データ収集を終了し、木下の修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析している。また、研究の第2段階である「がん看護専門看護師による再発・転移がんサバイバーの調和を支える看護実践を明らかにする」ことについて、現在、研究計画書を作成中であり、所属施設の倫理審査を受ける予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
インタビュー調査は対象者の安全等を考慮し、施設内での調査が必須であった。COVID-19の影響で研究者の立ち入りは難しく、Web会議システムを用いた調査を導入した。しかし、施設の協力看護師もCOVID-19への対応を優先せざるを得ず、オンライン調査への対応は困難となり、令和5年3月までデータ収集に時間を要した。2022年度も、COVID-19の影響の影響を大きく受けて、研究計画を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究の第1段階のデータ収集は終了したため、分析を進めて目標を達成していく。並行して、研究の第2段階であるがん看護専門看護師を対象にした調査を早急に開始できるよう研究計画、倫理申請を実施し、研究目標の達成に向けて推進していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響を受けて、調査の中断・再開を繰り返し、インタビュー調査が予定通り進まなかったこと、データ収集にWeb会議システム等を活用したため旅費が発生しなかったことなどから残金が大幅に生じた。 次年度は、研究の第2段階を進めるために、インタビュー調査の実施および分析に取り組む予定であり、それにかかる旅費や謝金、データや資料を整理するための賃金等に使用予定である。
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