研究課題/領域番号 |
20K10754
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
日高 紀久江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00361353)
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研究分担者 |
福良 薫 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (30299713)
林 裕子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336409)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 遷延性意識障害 / 日常生活行動 / 看護介入 / アウトカム / 評価指標 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は, 慢性期意識障害患者の看護介入の成果を評価するためのアウトカム指標を開発することである.急性期の意識障害ではJCSやGCSで意識レベルの評価が可能であるが, 遷延性意識障害という意識障害の慢性期の状態では患者の状態を評価する統一された基準がない. しかし, 慢性期の意識障害患者に対する看護介入等により, 意識レベルや生活機能が改善するという報告が散見されている現状がある. 慢性期の意識障害患者への看護介入による看護の質を的確に評価することで看護介入の普及につながることや,看護学の発展を目指すには意識障害患者のアウトカム指標の開発が必要不可欠である.慢性期の意識障害患者の看護のアウトカム指標を開発することにより,アウトカムを高める看護体制の調整や看護介入方法の探索などが可能になる.また,病院から在宅までの看護の体系化につながり,地域包括支援の一助になるのではないかと考える. 本研究の計画は,第1に慢性期意識障害患者の看護介入のアウトカムとなる項を抽出する.第2に抽出されたアウトカム項目の重要度を明らかにした上でアウトカム評価表の原案を作成後にアウトカム評価表の有用性について検討する予定である. 2020年度は, 研究1として意識障害者の看護の先行研究,成書,書籍等の文献から,遷延性意識障害」「看護」「ケア」「回復」「QOL」「ADL」等でキーワード検索を実施し,アウトカム項目の整理を実施している.研究2はアウトカム評価項目の明確化を目的に, 意識障害患者の専門病院あるいは病棟で慢性期意識障害患者の看護実践を実施している看護師を対象に, 慢性期意識障害患者の看護のアウトカムについて,看護師が考える意識障害患者のアウトカムとは何か質問紙調査を実施する.質問紙は記述統計を行い, 自由記述に関しては質的に分析する予定であるが,研究2はまだ着手できていない.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度はCOVID-19の感染拡大により,医療が逼迫した状況にあり,病院等のそれぞれの事情を考慮すると病院等の施設に勤務している看護師を対象にした質問紙調査を実施できなかった.
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は, 研究3として, アウトカム項目の重要度に関する調査を実施する予定であるが,2020年度に実施できていない研究2をまずは実施する予定である.アウトカム評価項目の明確化を目的に, 意識障害患者の専門病院あるいは病棟で慢性期意識障害患者の看護実践を実施している看護師を対象に, 慢性期意識障害患者の看護のアウトカムについて,看護師が考える意識障害患者のアウトカムとは何か質問紙調査を実施する.それらの調査を終了後に2021年度調査に着手できるよう,COVID-19の感染の状況を把握しながら研究を遂行する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該の未使用額が生じた状況は,2020年度はCOVIT-19の感染拡大の影響により調査の一部が実施できなかったため,旅費等が使用できなかったためである.翌年度分として請求した助成金と合わせた使用計画に関しては,感染が拡大していても調査が継続的に実施できるよう,オンラインでの研究の打ち合わせや調査等を実施したいと考える.オンラインでの調査は,調査内容の分析等における補助が必要になることから人件費を予定より多く計上した.
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