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2022 年度 実施状況報告書

ホルモン療法を受ける若年性乳がん患者の生活マネジメントプログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10757
研究機関熊本大学

研究代表者

国府 浩子  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70279355)

研究分担者 柊中 智恵子  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (60274726)
樋口 有紀  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (90741637)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード乳がん / ホルモン療法 / がん患者 / 生活マネジメント
研究実績の概要

今年度は、ホルモン療法を受けている若年乳がん患者の更年期症状と日常生活行動の支障に関する質問紙調査を行った。50歳未満の閉経前患者250名に質問紙を配布し、178名より回答(回収率71.2%)が得られ、有効回答数は110名(有効回答率44.0%)であった。対象者の平均年齢は43.4±4.0歳で、抗エストロゲン薬単剤で治療中が60名(54.5%)、LH-RHアゴニスト製剤との併用が49名(44.5%)であった。心身の更年期症状の程度を捉えるSMIの総得点の平均は39.0(SD22.0)であり、要治療とされる51点以上は37名で34.0%だった。「腰や手足が冷えやすい」「息切れ、動悸」「頭痛、眩暈、吐き気がよくある」以外の症状は、6割以上の者が保有していた。中でも「怒りやすく、すぐイライラする」「疲れやすい」「肩こり、腰痛、手足の痛みがよくある」は、7割以上が保有しており、特に「疲れやすい」「肩こり、腰痛、手足の痛みがよくある」は症状の程度が強く、中程度以上が5割を超えていた。認知機能評価のために用いたFACT-cogの総得点の平均は121.4(SD21.1)であり、下位領域:自覚的認知障害69.0(SD11.9)、他覚的認知障害17.7(SD1.4)、自覚的認知能力22.8(SD8.8)、生活の質への影響13.9(SD3.8)であった。日常生活行動の支障感を評価するWHODASの総得点の平均は56.1(SD16.8)で、最小値34~最大値125点だった。「新しい友人を作る」「性的行為をする」を含む<他者との交流>や、「自分の健康状態による家族への影響や感情的影響、時間的影響に対処すること」等を含む<社会への参加>、その他、家事労働を効率的に行うことに支障を感じている者が多かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19感染拡大に伴い、調査を中断・延期していたため1年の遅れがある。日常生活の支障に関する質問紙調査の分析中であり、具体的な生活調整の実態、および食事や身体活動に関する認識に関する調査については、開始予定である。

今後の研究の推進方策

日常生活の支障に関する分析を引き続き行い、日常生活の支障感に影響を及ぼす要因を明らかにしていく。また、生活マネジメントプログラム作成に向けて、食事や身体活動に関する認識、日常生活における具体的な生活上の工夫について、面接調査を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

調査に遅れが出ており面接調査を延期しているため、面接調査の旅費・テープ起こしおよびデータ整理のために使用予定であったアルバイト代の支出がない。また、質問紙調査の分析の遅れにより学会発表ができていない。面接調査の業務委託費・アルバイト代、学会発表旅費に充てる予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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