研究課題/領域番号 |
20K10782
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
福家 愛 (志村愛) 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (10447740)
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研究分担者 |
和田 有子 信州大学, 学術研究院医学系, 講師 (30419410)
瀬戸 達一郎 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70362118)
中村 敏範 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (80755091)
篠山 大明 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90447764)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 唾液アミラーゼ / 術後せん妄 / 心臓血管手術 |
研究実績の概要 |
2020年度は出産、育休取得があったため、1年延長し、2022年度は育休復帰で多忙ではあったが、倫理委員会への書類を作成し、提出した。2023年4月11日に信州大学倫理委員会に承認され、データ収集、解析を行えることになった。唾液分析装置を含めたデータ収集に必要な機器、消耗品などの準備、患者さんへの説明用紙の作成などを行い、準備を進めた。 今回の研究が、術前の患者の心理的、物理的負担にならないように、またこの研究によるストレス増加を防ぐため、唾液採取は外来と手術前日の2回とし、手順よく唾液採取ができるようシミュレーションし、9月より実際にデーター収集を開始した。唾液採取と同時に質問紙法(GAD7)にて、術前の不安を評価した。 2024年3月までの間で、研究の趣旨にご理解いただき、協力に同意を得られた患者は56名であった。そのうち期間内に予定手術が行われ、2回の唾液採取が行えた患者は45名であった。GAD7の結果から、5/21点以上を不安ありとし、術前に不安を感じていたのは21名であった。術後せん妄の有無に関しては、ICDSCで評価し、4/8点以上をせん妄ありとした。人工心肺を使用する開心術と、血管手術が混在し、挿管期間やICU滞在期間などに差があり、純粋に比較することは難しいが、45名のうち17名に術後せん妄を認めた。 心臓血管外科手術において術後せん妄が多いという印象や術前は不安があるだろうという予想を、程度に差はあれど、37%の術後患者にせん妄を認め、46%が術前に不安があったと数値化できたことは、有意義な結果であった。
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