クリティカルケアにおけるcomfortの概念分析、看護師対象の質的研究の結果から作成したcomfortの概念モデルを基盤に研究を実施した。一つ目の研究では、急性・重症患者看護専門看護師、集中ケア認定看護師、救急看護認定看護師を対象に質問紙調査を実施した。comfortの構成要素である症状の緩和、自立性、平静、満足、生理的反応の安定、穏やかな行動・睡眠に含まれる合計34項目について、各項目の適切性を4段階リッカート尺度で評価した。各項目の適切性の得点は、平均3.10~3.93であった。項目合計相関の相関係数はρ= 0.300から0.636の範囲であった。確認的因子分析の結果「患者の主観によって測定されるcomfort」と「看護師の観察によって測定されるcomfort」の2因子構造が確認できた。看護師の認識に基づき、クリティカルケア看護におけるcomfortの構成概念妥当性が確認された。クリティカルケアにおけるcomfortの各項目は、重症患者にcomfortケアを提供するための評価の視点となる。 2つ目にICUに入院した重症患者15名を対象インタビューと参加観察を実施した。対象者のほとんどが心臓疾患患者であった。調査内容はICUにおける不快やcomfortを感じた体験についてであった。不快に関する4つのテーマは、不確かさが重なる、我慢しなければならない、身体的不快感をコントロールできない、変えられない状況に直面するであった。comfortに関する4つのテーマは、何が起こっているかを知ることで落ち着く、医療従事者の親切で誠実なケア、日常的なケアで痛みや渇きが和らぐ、自分で決められると楽になるであった。半数以上の患者が満たされていないニーズに耐えていた。comfrotは日常的なケア、医療従事者が患者との対話、自立性の促進、誠実な態度によってもたらされた。本研究は投稿中である。
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