研究課題/領域番号 |
20K10832
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
賀来 典之 九州大学, 大学病院, 助教 (50600540)
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研究分担者 |
赤星 朋比古 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20336019)
鉄原 健一 九州大学, 大学病院, 助教 (50861522)
松岡 若利 九州大学, 大学病院, 助教 (70748003)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児救急 / 小児看護 / シミュレーション教育 / 遠隔教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、看護師を対象に、小児重症急変患者を想定したシミュレーションを用いた実習を、インターネット回線を用いたテレビ会議システムを介して行うことの効果を示すことを目的としている。 初年度は、申請者らがこれまで行ってきた医師向けの小児蘇生プログラムを基に、看護師を対象に実習を施行する場合の問題点を抽出し、看護師向け小児蘇生教育プログラムの検討を行った。特にA(Airway:気道)、B(Breathing:呼吸)、C(Circulation:循環)、D(Dysfunction of CNS:神経)、E(Exposure:外表観察)というABCアプローチに加え、患者状況の報告として、SBAR(Situation:状況、Background:背景、Assessment:評価、Recommendation:提案)を組み合わせた、小児急変患者の迅速な評価・報告トレーニングプログラムの作成を行った。 2年目は、1年目同様、新型コロナウイルス感染症の流行のため、集合形式による実際の実習を行うことができなかったが、実習以外の上記プログラムの検討やケースシナリオの作成等、実際の実習を行う環境整備を進めることができた。 研究最終年となる3年目は、直接教育群10名、遠隔教育群10名を対象に、シミュレーションを用いた乳児急変症例の実習を行った。実習の前後でシナリオに基づいたテストを行い、A、B、C、D、Eの各項目について、直接教育群・遠隔教育群で評価の施行時間の比較を行った。直接・遠隔教育群ともに実習後の成績に有意な差はなく、遠隔教育でもシミュレーション教育の有用性が示唆された。
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