研究課題/領域番号 |
20K10848
|
研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
遠藤 俊子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (00232992)
|
研究分担者 |
齋藤 いずみ 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10195977)
常田 裕子 京都橘大学, 看護学部, 研究員 (40622486)
松原 まなみ 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (80189539)
鷲尾 弘枝 宝塚大学, 看護学部, 教授 (00588014)
小河原 みゆき 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (00636061)
有本 梨花 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (30612717)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 妊娠高血圧症候群 / 褥婦 / 重症化予防 / 健康管理 / 血圧変動 / 睡眠 / セルフモニタリング / 健康支援 |
研究実績の概要 |
【目的】妊娠高血圧症候群と診断された産褥の母親は育児を行いながら、自分自身の健康管理を行っている特徴がある。この時期に生活習慣の改善に取り組むことで、重症化予防や中高年期に発症する疾病の予防ができることを期待し、セルフモニタリングを進めている。 【研究方法】研究データ収集は、4施設において産後3,5日、1か月まで研究協力者とともに実施している。その後は2か月、3か月、6か月、1年、1年6か月、2年と縦断的に血圧、体重、疲労感、睡眠、塩分接種、情緒の落ち着き等を、研究代表者の開設しているHPでのWebでの回答を得ている。 【データの収集状況】産後1年までのデータ収集実績は、2022年度は31事例が回収ができた。コロナの影響を受け、研究初年次のデータ収集に影響が出て、データ収集は2021年度からのWeb収集への計画変更により、施設研究協力者の説明や同意などから、データ収集に全体的な遅れが影響し、研究参加者数(対象者数)が当初予定より減少した。 しかしながら、31例の産後6か月の分析経過からも、セルフモニタリングから血圧変動、塩分の過剰摂取、妊娠前への体重の戻り、睡眠のパターン等の傾向や課題が示唆されている(学術集会で報告)。現在の産科婦人科診療ガイドラインでは、3か月までのフォローが推奨されており、産後特有の心身状態であるという実態からも、産後1年間のデータは貴重であり、産後の健康管理を支援する方法も提案可能と考えらる。今後、さらに分析を丁寧に行うことで当初の目的を果せると考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響を受け、病院(施設)への依頼、研究協力、健診・保健指導場面の制限により対面データ収集の限界があり、Webでのデータ収集の変更、回収率の低下があった。縦断研究であるために、データ収集期間を延長している。
|
今後の研究の推進方策 |
データは2年間の縦断予定が1年として、現在31事例の収集になっている。 2022年度でデータ収集は終わり、2023年度には収集したデータの分析を研究分担者、協力者を含めて量的にも質的にも分析を丁寧に行う。 産後1年間という前向きなデータ収集されている研究はないので、何らかの重症化予防の提言ができると思われる。2022年には学術集会での発表や、専門家からの意見を聴取する交流集会を実施した成果も踏まえて論文作成に着手する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響もあり、データ収集の遅れとデータ数の確保を考慮し、2022年度末までデータ収集を継続し、2023年度に分析と考察を集中的に行う計画にした。
|