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2021 年度 実施状況報告書

不育症夫婦の夫の繰り返す喪失体験による悲嘆からの回復支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K10849
研究機関姫路大学

研究代表者

秦 久美子  姫路大学, 看護学部, 准教授 (80612457)

研究分担者 大平 光子  広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (90249607)
中塚 幹也  岡山大学, 保健学研究科, 教授 (40273990)
片岡 久美恵  岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (20613780)
二川 香里  富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (70377258)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード流産 / 死産 / カップル / 不育症 / ピアサポート / 男性支援
研究実績の概要

「不育症夫婦の夫の繰り返す喪失体験による悲嘆からの回復支援モデルの構築」について明らかにするために、まずは、不育症男性の経験の構造を明らかにした。
不育症夫婦の男性パートナーの経験の構造は、初回流産時から“繰り返す流死産による悲嘆”“妻と共有しきれない辛さ”“両親と職場からの干渉を望まない”という気持ちを抱え、3回目の流産後には“子孫を残すことへの絶望と希望”をもちながらも、“自分の気持ちよりも妻に配慮した日々の暮らし”を積み重ねるという一貫した行動をとっていた。そして、“変わらぬ夫婦の関係性と深まり”が続いているという認識をもっていたことが明らかになった。
この結果は不育症夫婦の男性パートナーへのインタビュー調査による質的研究であるために、今後は今回明らかになった男性パートナーの経験を量的研究で、その実態を明らかにする。そのために、Web上で実施できるアンケート調査の項目を作成している途中である。併せて、Web上でのアンケート調査実施のための調査会社の選定を行っている。
また、研究分担者と共に「不育症カップルへのグリーフケアとテンダーラビングケアの必要性」について講義・講演などを通じて、学生・専門家を含めて啓蒙活動を実施した。そして、不育症女性へのピアサポートの会の開催を継続し、ピアカウンセリングの意義と今後の在り方を明らかにすることができている。これらと並行して、不育症夫婦の女性の経験を明らかにする共に、流産経験のカップルの研究についての文献検討も行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、その煩雑な授業・実習に変更の必要性が生じ、その対応に追われることになった。各研究者の状況も同様であり、そのために研究者間でのコミュニケーションを十分にとる機会がもてず、研究の進捗状況としては遅れている。
しかしながら、今回のパンデミックによりオンラインでの会議の開催形式が広く浸透したため、ピアサポートの会の在り方についても選択肢を拡大して、今後は検討していくことにつなげることができると考えられる。

今後の研究の推進方策

不育症夫婦の夫の経験の構造を明らかにすることができたので、今後は不育症夫婦の男性パートナーの経験を量的研究でその実態を明らかにする。男性パートナーの経験の構造の中身である「気持ち・行動・認識」について、今後はその実態について多数の不育症夫婦の男性パートナーに調査を行うこととする。そのために、Web上で実施できるアンケート調査の項目を作成し、同時に既存の尺度も取り入れて全体の調査用紙の作成を行う。
併せて、Web上でアンケート調査実施のための調査会社の決定を行なう。上記を踏まえた上で、所属施設の倫理審査委員会に申請を行い、調査を開始する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症のパンデミックにより、関連学会の中止や、オンラインでの開催に変更になり、旅費が発生しなかった。また、調査研究に必要な会議の開催も対面ではなく、オンラインでの開催としたため、費用が生じなかった。
人件費についても研究の実施の遅れがあり、使用することがなかったためである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 妊娠中の不育症女性の心理的特徴-3事例の検討-2021

    • 著者名/発表者名
      秦 久美子
    • 学会等名
      日本不妊カ ウンセリング学会  第20回学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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