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2020 年度 実施状況報告書

妊産婦と母子への防災・減災教育プログラムの開発・評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K10863
研究機関神戸女子大学

研究代表者

細川 由美子  神戸女子大学, 看護学部, 助教 (00783573)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード妊産婦 / 乳児 / 災害 / 備え / 行動 / ソーシャルサポート
研究実績の概要

本研究は妊産婦と母子への防災・減災教育プログラムの開発・評価である。第1段階の、これまでの大災害時の妊産婦・母子の実態を調査した。2019年度行った東日本大震災における妊産婦、褥婦と母子に焦点をあて、東日本大震災被災時に妊産婦と母子の支援を実施した助産師や医師、保健師といった専門職の災害対応に関する文献(調査対象文献数37件)から、妊産婦・母子の健康状態、生活や困難な状況が具体的に記載されている内容を抽出し、実態解明と今後の支援について検討した。この結果は、2020年度、17th World Conference on Earthquake Engineeringに投稿した。次に2020年度は、妊産婦と乳児を持つ母親の災害への備え行動の実態と災害への備え行動を促進する要因について調査研究を行った。研究結果では、妊産婦と乳児を持つ女性の災害への備え行動を促進さる要因は、備え行動が必要だ、良いことだという態度、周囲の人から災害の備え行動をとることの期待、妊産婦が妊産婦と乳児のための災害時の備え行動の知識や情報を持つことであった。さらにソーシャルサポート源が重要であった。次に、妊産婦が災害時の備えを行うには、ソーシャルサポート源を巻き込んで、妊娠期への防災教育が重要であることから、東日本大震災時における妊産婦、新生児・乳児の保護者への支援といった周産期医療や周産期の支援に特化した東日本大震災時のソーシャルサポートに関する事例収集を行った。妊娠期から子育て期にわたるソーシャルサポート源からの支援の好事例や参考になる事例を収集し整理した。研究の結果、ソーシャルサポート源の早期連携が重要であることが明らかになった。これまでの研究は、今後の妊産婦と母子への防災・減災教育プログラムの検討をしうる際に、重点を置くべき内容や、方法、防災教育の在り方を検討する資料として意義がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は妊産婦と母子への防災・減災教育プログラムの開発・評価である。令和2年度は第1段階の妊産婦と乳児を持つ母親の災害への備え行動の実態、行動意図について、そして意図を強化する影響因子、行動への影響因子を明らかにするための調査研究を行っており、教育プログラムの具体的な内容や強化点が明らかとなった。このことから、おおむね順調であると言える。

今後の研究の推進方策

令和3年以降の研究の方向性としては、妊産婦と母子への防災・減災教育プログラムの内容を具体的に検討し、プレテストを行っていくことや、教育プログラム実施に向けた協力者の選定や協力依頼などを行っていく。令和2年度の研究結果では、妊産婦と母子が備え行動を行うためには、ソーシャルサポート源が重要なカギとなることが明らかになったことから、ソーシャルサポート源となる人物を巻き込んだ教育プログラムを検討していく必要がある。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、旅費や交通費などを使用することがなかったため。

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公開日: 2021-12-27  

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