研究実績の概要 |
妊婦のSHS回避と適切な喫煙行動を促進する為のコミックの介入効果の検証を行った。140組のカップルを実験群(EG)に割り付け、EGはコミックとステッカーを受け取った。対照群(CG)に146組を割り付け通常のケアを受けた。主要アウトカムは、女性の自己申告によるSHS曝露とその男性パートナーの喫煙行動であった。副次的アウトカムは、SHSに関する知識と認識であった。独立サンプルt検定の結果、介入後3ヵ月でEGはより多くの男性パートナーが自己申告した喫煙行動は、小さな効果量ではあるが適切な喫煙行動をとっていた事が明らかになった(Cohen's d = 0.35, 95% CI [0.08, 0.62],p値=0.01)。EGは、有意に多くの妊婦がパートナーの適切な喫煙行動を認識しており、ほぼ中程度の効果量であった(Cohenのd = 0.43,95% CI [0.16, 0.70],p値≦0.01)。 男性パートナーによる評価では、行動のきっかけ(評価項目)は小さな効果量ではあるが群間で有意な差を示した(Cohenのd = 0.36, 95% CI [0.09, 0.63], p-value = 0.01)。 この結果から、コミック冊子による介入は、知識を通じて行動へのいくつかの手がかりを提供することで、SHS曝露に対して効果的である可能性が示唆される。
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