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2023 年度 実施状況報告書

早産児の体動から状態理解につながるNICUに入院する家族のための養育支援ツール

研究課題

研究課題/領域番号 20K10880
研究機関大阪公立大学

研究代表者

清水 彩  大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90552430)

研究分担者 石井 豊恵  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (00452433)
岡田 志麻  立命館大学, 理工学部, 教授 (40551560)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード早産児 / 家族 / 体動 / ファミリーセンタードケア / ヘルスリテラシー
研究実績の概要

令和5年度は,第3段階:(第2段階までに明らかになったことを含め)家族向け早産児の体動に関する理解を助けるツールを作成する【媒体作成】と第4段階:作成した早産児の体動について理解を助けるツールを評価する【介入調査】の準備を進めた.
【媒体作成】については, 24時間の録画記録から,児が早急にケアを必要としている動画を抽出し,①医学・看護学的観点から妥当性を確保するために,①児の状態アセスメントの解釈について新生児の行動評価のプロフェッショナルからスーパーバイズを受けて,体動が生じている機序を確認した.そして,児の状態に応じたケア提供者の関わり方の違いについて整理した.加えて,②工学的視点から,早産児の体動について,Optical Flowを用いた解析により定量化を試みて,特徴のさらなる抽出を試みた.その結果,非接触・非拘束の状態で,早産児の特定の部位の動きを軌線の描写が可能なことを確認し,行動をより理解しやすいコンテンツ作りの一助となった.以上の成果を,看護・工学それぞれの学術集会にて発表した.
【介入調査】の準備として,Web(ホームページ)を作成した.先行研究より,家族向けのケアプログラムの提供は,複数の介入を組み合わせた構造的であることが有効なため,体動以外の関連した知識提供のコンテンツ作成や交流を含めたプラットフォームとして作成を開始している.
以上より,令和5年度は,動画から児の行動をより分かりやすく情報提供をしていくコンテンツの検討を進め,調査が効果的に実施できるプラットフォームの構想着手に進めることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和5年度は,既存データから,看護職のかかわりを解釈したプロトコールの作成や場面の抽出を進め,新生児行動評価の専門家からのスーパーバイズも得ることができコンテンツの充実につながった.1年延長をすることで,介入による評価・コンテンツ修正が可能と見込んでいる.

今後の研究の推進方策

令和6年度は,家族向け早産児のかかわりを促進し,体動を含めた早産児の理解を助けるツールの作成と評価(第3~4段階)を計画している.
令和4年度に作成した企画案に加えて,令和5年度に明らかになった児の体動に関する知識(情報)も含めるように修正し, NICUに入院されている早産児に面会する両親向けのツールを作成する.プレテストとして,NICUに入院されている早産児の家族に接する看護職や当事者からも助言を得て妥当性の確保も考慮する.調査は,本学看護学研究科の倫理審査委員会の承認を経て実施する.介入の効果と有用性等の評価を実施して,コンテンツを修正する.なお,調査結果については,国内外の関連学会にて結果を公表する機会を設ける.

次年度使用額が生じた理由

調査を延期したため.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Exploring the Evidence-Practice Gap Through Body Movements in Preterm Infants2024

    • 著者名/発表者名
      Aya Shimizu, Atsue Ishii, Naoya Yamamoto, Shima Okada
    • 学会等名
      27th east asian forum of nursing scholars
    • 国際学会
  • [学会発表] Completely Non-Contact Detection of NICU Neonates in Need of Care by Video Analysis2024

    • 著者名/発表者名
      Naoya Yamamoto, Masanobu Manno, Yusuke Sakaue, Masaaki Makikawa, Aya Shimizu, Atsue Ishii, Shima Okada
    • 学会等名
      The 1st International Conference on AI Sensors & The 10th International Symposium on Sensor Science
    • 国際学会
  • [学会発表] 動画によるNICU早産児の動作の特徴抽出手法の提案2023

    • 著者名/発表者名
      山本直哉、岡田志麻、万野真伸、清水彩、石井豊恵
    • 学会等名
      SICEライフエンジニアリング部門シンポジウム2023(LE2023)

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公開日: 2024-12-25  

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