研究課題/領域番号 |
20K10886
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
荒武 亜紀 宮崎大学, 医学部, 助教 (90773523)
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研究分担者 |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 教授 (40237871)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 先天性心疾患 / 胎児診断 / 母親 / レジリエンス / モデル開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、胎児診断された先天性心疾患児の母親に対する妊娠期からのレジリエンス促進のためのモデル開発である。先天性心疾患児の母親は妊娠期から不安や困難を体験しており、出産後は子どもの養育に試行錯誤する。先天性心疾患と胎児診断された母親を対象に、妊娠中から出産後の根治術後の疾患管理が落ち着くまでの期間にわたって、母親がどのような体験をし、何をどのように対処しているのかレジリエンスの影響要因は何かを質的帰納的に明らかにし、胎児診断された先天性心疾患児の母親に対する妊娠期からのレジリエンス促進のための継続した支援のあり方を検討する。 2020年度においては、先天性心疾患児の母親に対する妊娠期からのレジリエンスに着目し国内外の文献を検討している。胎児診断された母親は、告知時や出産後3か月間はレジリエンスが低い傾向があることや知覚するソーシャルサポートが対処に影響していることなどからも、それらを考慮したインタビューガイドを作成していく必要があることが考えられた。現在、先天性心疾患児の母親の思いや体験と対処、レジリエンスの影響要因を明らかにするため面接調査に向けてインタビュー内容の検討を進めているところである。あわせて、フィールドワークを通した情報収集を実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染の蔓延による自粛等により実施できていない状況である。 海外における看護実践の研究成果や、本研究で明らかにする内容を基盤とし、今後、わが国における胎児診断された先天性心疾患児の母親への支援モデル開発に発展させることが必要になると考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
CHD児を有する母親のレジリエンスに関する国内外の文献レビューを進めており、インタビューガイドなど所属機関に倫理申請書を提出すべく準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、フィールド調査ができない状況にある。そのため、状況に合わせてオンライン等を活用した会議に開催を模索し、早期に実施できるよう取り組みを行う。また、研究計画書を作成し、倫理委員会による実施の承認を得て実施できるよう準備を進めていく。新型コロナウイルス感染拡大によるさまざまな影響を考慮し、状況に合わせてオンライン等を利用したインタビュー調査を実施し、結果の分析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、フィールドワークや情報収集のための学会参加等の自粛に伴い、旅費や謝金等に関する変更があり、次年度使用額が生じた。今後の計画としては、オンライン等を活用しインタビュー調査やフィールドワークを実施するための必要物品や環境の調整を行う。
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