研究課題/領域番号 |
20K10895
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研究機関 | 三育学院大学 |
研究代表者 |
廣瀬 幸美 三育学院大学, 看護学部, 教授 (60175916)
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研究分担者 |
清野 星二 三育学院大学, 看護学部, 助教 (00858722)
永田 真弓 関東学院大学, 看護学部, 教授 (40294558)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 先天性心疾患児 / 子育て支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、先天性心疾患児の療育ニーズおよび継続的育児支援の実践をもとに、発達支援に有効とされる「前向き子育てプログラム(トリプルP)」を活用した育児支援プログラムを開発し、その評価を行うことである。 令和2年度は、「先天性心疾患児の療育ニーズに応じた前向き子育てプログラム」の実施に向けた体制の準備として、1)療育ニーズ調査結果について、研究メンバー間で情報共有し、プログラム介入の対象と時期を検討し、2)トリプルPに関する文献および小児循環器エキスパートナースから得た助言をもとに、プログラムの内容の見直しを行った。 しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、本年度計画していた3)新たに加わった研究メンバーのトリプルPファシリテーターの資格取得は、資格取得の研修・試験の中止のため実施できず、さらに、4)研究協力施設(大学病院・こども病院)との打合せや介入準備のための研修には手がつけられない状況であった(医療現場の逼迫した状況から、当方から連絡することすら控えた)。 新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、終息には1~2年は掛かるという状況を踏まえ、当初計画していた研究計画の変更が必要と判断した。本研究が目指す“先天性心疾患児の育児支援の質向上”に向け、本事業の期間内に実施可能な研究計画を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、研究実績の概要に記載したように、当初計画した導入の部分のみの実施となり、研究メンバー間での検討しかできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、終息には1~2年は掛かるという状況を踏まえ、当初計画していた研究計画の変更が必要と判断した。本研究が目指す“先天性心疾患児の育児支援の質向上”に向け、研究計画の練り直しを行っているが、医療現場のみならず、研究対象である先天性心疾患児の子育ての現場(保育、福祉、家庭など)においても、感染拡大の影響が流動的でもう暫く状況をみながら、研究対象の絞り込みや研究方法の変更を検討する必要がある。 現時点において検討中の対応策としては、研究対象については子育てを担う親から専門家や支援者などへの変更や、研究方法においても介入研究は困難なため、コロナ禍などの状況下における子育てプログラム開発のための実態調査や課題の検討など、である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、研究計画の変更を余儀なくされた。医療現場への介入研究が困難な状況を踏まえ、研究協力施設との研究打ち合わせが行えなかったため、これに伴う旅費が無くなったこと、介入方法のトリプルPを実施するためのファシリテーター資格養成講座が中止になり、これに関する支出も無くなり、また、情報収集のための学会参加においても参加旅費の支出が無くなったこと等から、次年度使用額が生じた。 研究計画の変更はあるものの、本研究が目指す“先天性心疾患児の育児支援の質向上”に向け、研究計画の練り直しを行っており、子育てプログラム開発のための実態調査や課題の検討を行う予定である。これに伴い、調査の実施に向けた費用(交通費、通信費など)、データ分析に必要となる物品(統計処理ソフトウェア:R2年度配分費で購入済だがライセンス継続費用が必要、ノート型パソコン)の購入費用、関連書籍・資料の購入・収集のための予算として、次年度使用額と請求した助成金とを合わせて使用する計画である。
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