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2020 年度 実施状況報告書

ウエラブルデバイスを用いた周産期の不眠実態の解明と睡眠介入プログラムの作成

研究課題

研究課題/領域番号 20K10905
研究機関東北大学

研究代表者

菊地 紗耶  東北大学, 大学病院, 助教 (40455837)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード睡眠障害 / 産後うつ / 周産期メンタルヘルス / 認知行動療法
研究実績の概要

妊娠中の不眠とメンタルヘルスの関連及び妊娠中の不眠に対する介入研究について文献的レビューを実施した。2020年11月に開催された第20回認知療法・認知行動療法学会に参加し、インターネットによる認知行動療法の実際や不眠の認知行動療法の実際について情報収集を行った。
妊娠中から産後にかけての機会性及び持続性不眠の出現率は高く、産後長期にわたり持続する可能性がある。また妊娠中の不眠はメンタルヘルスのみならず産科合併症への影響も指摘されている。妊娠中の睡眠障害の非薬物治療においては、対面式及びデジタルによる認知行動療法が実施されている。対面式においては、ウエラブルデバイスによる総覚醒時間に有意差はないものの、介入群では不眠重症度質問票得点が有意に低下しており、産後のうつ症状に対して効果量は低いものの低下と関連していると報告されている。デジタル認知行動療法による介入では、睡眠日誌による睡眠時間には有意差は見られないものの、不眠重症度質問票得点は有意に低下したことが報告されている。一般に不眠症に対する認知行動療法は長期的な効果が示唆されており、妊娠中の不眠に対して認知行動療法を実施することは長期的な不眠への効果が期待される。
本課題では妊娠中の不眠の実態把握として、東北大学メディカル・メガバンク事業における三世代コホートおよびそのアドオンコホートの結果から、妊娠中の睡眠が妊娠中及び産後のうつ症状に与える影響及び出生転帰に与える影響についてデータベースを構築し解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染症の影響で、診療以外の業務への支障が生じ、研究に大幅な遅延が生じた。文献的レビューを進め、また共同研究者とはオンラインを通じたミーティングを重ね、データベース化を推進するよう体制を構築した。

今後の研究の推進方策

現在構築中のデータベースの解析を行い、妊娠中の睡眠が妊娠中及び産後のうつ症状に与える影響及び出生転帰に与える影響を明らかにする予定である。その解析結果をもとに介入研究のプログラム作成及び介入研究を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症拡大の影響で、予定していた学会や研修会が延期またはオンラインでの開催となり、旅費が発生しなかった。研究の遅延により、介入研究に使用する機器類を2021年度に購入することとなったため、物品費に未使用額が生じた。
次年度は感染状況を見ながら学会や研修会への参加、介入プログラムに使用する機器類の購入および人件費の支出を予定している。

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公開日: 2021-12-27  

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