研究課題/領域番号 |
20K10910
|
研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
李 相潤 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (30325914)
|
研究分担者 |
藤田 智香子 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (80199330)
橋本 淳一 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (90448613)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 予防医学 / 骨密度 / 女性 / 身体活動 / 日常生活 / 基準値 |
研究実績の概要 |
骨量維持や骨改善には必ず力学的力(メカニカルストレス)が必要である。力学的力は「運動による負荷」と「日常生活における活動による負荷」に大別され、継続的な運動習慣が推奨されている。しかし運動習慣の有無に関わらず健常な骨量を有する人々は大勢存在し、骨への力学的力な負荷方法として日常生活における身体活動が注目されている。 本研究では「最高骨量に達している20歳前後の健常な若年女性」を対象に日常生活における身体活動の実施時間と活動強度が骨に及ぼす影響を検討する。そして健常な最量を有する対象者の結果より、1週間の平均身体活動の特性(時間と強度)を算出し、「健常な骨量維持・骨改善に必要な身体活動量の基準値」を作成する。その結果、骨密度(BMD)低群とBMD高群間における身体活動強度別の実施時間については、強度1(1.0 METs)から強度4(4.9 METs)まで有意な差はなかった。それに対して強度5(5.0~5.9 METs)の身体活動強度の実施時間ではBMD低群に比べてBMD高群が59.4%有意に長かった(p<0.05)。そして強度6(6.0~6.9 METs)の身体活動強度の実施時間ではBMD低群に比べてBMD高群が118.1%有意に長かった(p<0.05)。強度7(7METs~)以上の強い身体活動では群間の有意な差はなかった。健常な若年女性における身体組成や歩行がBMDに及ぼす影響は限定的で、BMDへの直接的な影響は低い。一方、日常生活における身体活動量はBMDに顕著に影響し、健常な骨維持に適切な負荷量として強度6(6.9 METs)の身体活動が重要と考えられた。
|