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2020 年度 実施状況報告書

現行の小学校がん教育の課題解決に向けたテーラーメイド型がん教育システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10923
研究機関帝京大学

研究代表者

三木 祐子  帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (20504715)

研究分担者 南川 雅子  帝京大学, 医療技術学部, 教授 (10255961)
伊藤 文子  帝京大学, 医療技術学部, 講師 (30738018)
宮崎 誠  帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード小学校がん教育 / テーラーメイド型教材開発 / ICT教材
研究実績の概要

1. 目的:現行の小学校がん教育の課題解決に向けたテーラーメイド型のがん教育教材を作成する。

2.教材作成に関する具体的内容:昨年度、本研究のプレテストとして、看護教員がもつがんの知識、がん患者への生活支援等の経験を鑑み、親ががんの小学生を対象に、がん教育のトライアルを行った。その結果「視覚的媒体の効果、クイズでの復習による知識の定着、がんの親への気遣いや生活習慣の善悪の判断ができる」等の効果を確認した。一方、「現行の小学校学習指導要領(低学年)には、人間の身体の仕組みや働きの教授が含まれていない」「がん治療中の親は、がんの原因を喫煙や飲酒等の生活習慣病と決めつけるがん教育への不満、がん治療終了後も体調の不安定が続く辛さがある」等の課題が明らかとなった。これらを踏まえ、今年度教材を作成した。①現在の小学校がん教育の課題である「医療専門職ではない教員のがんに対する知識・理解不足」「外部講師の確保の困難」「生活習慣病予防中心の教育内容」「親ががんで治療中、あるいはがんの親と死別した児童・生徒への具体的配慮」等を解決すべく、内容や媒体を検討し作成した。②教材利用者(主に小学生)が自分の家族の健康状態や家庭環境等に合った教材を選択できるテーラーメイド型の教材(「親が元気な小学生用」「親ががんの小学生用」「がんの親と死別した小学生用」を作成した。③教材利用に際し、場所・時間を問わず自由に気軽に利用すべく、ICT上での活用を鑑み、イラストのベクター画像化(115枚)を行った。現在HP上からのアクセスによる教材利用、オリジナルのHP制作を検討中である。④小学生が主体的に、簡便に、そしてがん教育の学習効果が得られるような構成(「がんという病気について」「がんをなおすための方法」「がんにならないために知っておきたいこと」「家族と一緒にやってみるとよいこと」「クイズ(知識の定着の確認」)とした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、教材作成は進んでいる。しかし、教材作成途中、新たに生じた案件により(大量のイラストの画像化やHP制作の検討等)、教材の完成には至らなかった。次年度は前半までに教材完成を目指し、後半には教材利用者を対象とした教材の試用、および評価(教材の妥当性・信頼性の検証)を進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

次年度は、作成した教材を段階的に対象者(親子ペア・患者会等の少人数グループ・小学校等の集団)へ試用・評価を依頼し、教材の妥当性や信頼性の検証を実施する予定である。さらに、修正を加えた教材(改訂版)をHP上にアップし、小学生とその家族、学校教育関係者等による不特定多数の利用や周知に努め、現行の小学校がん教育の課題解決、がん教育における社会的ニーズへの貢献を目指す。

次年度使用額が生じた理由

今年度は、当初の計画になかったHP制作(作成した教材へのアクセスが目的)を検討することになり、次年度に製作費等の支払いを予定しているため、次年度使用額として計上した。また、今年度、COVID-19の世界的感染拡大により、学会開催がオンラインへと変更になったため、旅費の支出がゼロであったが、今後、国内、国際学会が通常開催になった場合、旅費の使用が執行できると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] テーラーメイド型小学校がん教育教材開発に向けたトライアルと課題2020

    • 著者名/発表者名
      三木祐子
    • 学会等名
      第40回日本看護科学学会学術集会(JANS40大会賞受賞)

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公開日: 2021-12-27  

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