研究課題/領域番号 |
20K10927
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
徳島 佐由美 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (10784689)
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研究分担者 |
藤田 優一 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (20511075)
植木 慎悟 武庫川女子大学, 看護学部, 講師 (10779218)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | インタビュー調査 / 在宅レスパイトケア / 重症心身障がい児 / デルファイ法 |
研究実績の概要 |
高度な医療的ケアを必要とする在宅重症心身障がい児(以下、重症児)は増加しており、養育者の一時的なレスパイトのニーズが高まっている。しかし在宅重症児はレスパイト入院によって環境や対人関係が変化するため、体調が悪化しやすい。そこで本研究の目的は、在宅重症児のリロケーション(様々な理由により、ある環境から別の環境へ移ること)を支援するための在宅で行うレスパイトプログラムの開発と検証を目的としている。 第1段階として、訪問看護師が実施している重症児への在宅レスパイトケアの技術や工夫についてインタビューにて明らかにする。第2段階として、インタビューで得られた結果を基に全国の在宅レスパイトを実施している訪問看護師を対象に2段階のデルファイ法の質問紙調査を実施し、訪問看護師が在宅レスパイトについて実施すべきと考える技術や工夫を明らかにする。その結果を基に在宅レスパイトプログラムを開発し、そのプログラムを訪問看護ステーション20施設で施行し、検証を行う予定である。 研究計画当初は、近畿圏内で第1段階のインタビュー調査を実施する予定であったが、現在わが国で行われている重症児の在宅レスパイトケアは、東京の訪問看護ステーションで多く実施されていることがわかった。 COVID-19の影響を受け、2020年度はインタビュー調査の対象者を東京でリクルートすることが困難であった。比較的感染者数が落ち着いた2021年1月頃から、研究対象者をリクルートすることができた。インタビューにあたっては、感染拡大予防のためにzoomでのインタビューを実施している。現在4名のインタビューを終えた。得られたデータを分析し、研究を遂行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響を受け、当初の計画から大幅に遅れが生じた。2020年4月から11月までは、文献検討を行い、重症児の在宅レスパイトを実施している訪問看護ステーションへの協力依頼を2020年12月頃より開始した。東京と岡山で協力者から研究協力の内諾を得たが、研究協力の調整の段階で時間を要している状況である。 2021年3月から訪問看護師へのインタビュー調査を開始し、現在4名のzoomインタビューを終えた。
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今後の研究の推進方策 |
2020年4月から度重なるCOVID-19の影響を受けている中で現在4名の訪問看護師へのインタビューが終わった。いったん質的記述的に分析を行う。その後、COVID-19の状況を見ながら引き続きデータが飽和するまでインタビューを再開、継続していく。 インタビューが終了した後、質問紙を作成する。その後、全国の訪問看護ステーションへ質問紙調査を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響を受け、初年度に計画していた使用額を大幅に残してしまった。次年度以降のCOVID-19の状況を見ながら、おおよそ一年遅れの状態にあるが研究を実施する。 2021年度は、訪問看護師10名前後のインタビューを終了する予定であり、謝金と郵送費が使用計画となっている。またその結果を国際学会で発表するため、英文校正費用と研究者3名分の学会参加費が必要である。 2022年度には、質的研究の結果から質問紙を作成し、全国の訪問看護ステーションへの調査を実施するため、その郵送費と印刷費等を計画する。
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