研究課題/領域番号 |
20K10946
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
三國 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50265097)
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研究分担者 |
草薙 美穂 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (90326554)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 乳幼児 / 体罰防止 / 育児支援 / ガイドライン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、乳幼児の親に関わる全ての支援者が活用可能な「親による乳幼児への体罰を防ぐための支援ガイドライン」を開発することである。 初年度にあたる令和2年度の研究計画は、第一段階として、乳幼児への体罰が起きるリスク要因及び対処方法の検討を行うことであった。まず、先行研究の知見を整理するために、国内の関連文献として10件を入手し、知見を整理した。その結果、乳幼児の親を対象とした体罰の実態を明らかにした研究が多く、リスク要因や対処方法について十分に明らかにされておらず今後の更なる研究が必要であることが明らかになった。また、これらの研究の中には対象とした母親の96.6%が体罰を与えていたという報告があり、体罰を防ぐための対策は急務であると考えられた。これらの知見を整理し、総説として研究者が所属する学内の紀要に投稿した。また、国外の研究についても入手し、知見の整理を行ったところ、親が子どもへの体罰を容認するかどうかは、親自身が体罰を受けた経験や文化的背景が影響することや小児科医・小児科看護師は、親に体罰に関する育児指導の必要性を感じているものの、時間的な余裕がなく、十分に行えていないことが明らかとなっていた。 さらに、令和2年度には乳幼児をもつ親を対象とした面接調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、実施することができなかった。 今後も、感染拡大が続くため、対象者にとって感染リスクの少ない方法で調査を実施する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先行研究の知見の整理はできたものの、乳幼児をもつ親の面接調査を実施することができなかった。その理由として、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、乳幼児健診や子育てサークルの活動が中断していたこと、感染のリスクがあるために、対面による面接が困難であったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度も新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況があるため、対面によるデータ収集が困難な状況が続くと予想される。そのため、対面による感染のリスクを避けて研究を遂行していくためには、オンライン面接など方法の検討が必要である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度に予定していた乳幼児をもつ親に対する面接調査ができなかったため、交通費やテープ起こしに要する費用を支出しなかったため。面接調査については、令和3年度にリモートで行う方法を使って実施する予定である。
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