研究課題/領域番号 |
20K10953
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研究機関 | 広島修道大学 |
研究代表者 |
小山 里織 広島修道大学, 健康科学部, 研究員 (40458089)
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研究分担者 |
小原 倫子 岡崎女子大学, 子ども教育学部, 教授 (10450032)
小林 佐知子 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (20630651)
森山 雅子 愛知江南短期大学, その他部局等, 准教授 (90532432)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 父親 / 夫婦 / 育児 |
研究実績の概要 |
近年,夫婦の協同育児に焦点を当てた研究が行われている(柴田,2017; 青木,2009)。これらの先行研究は,夫婦の養育行動を取り上げているが,夫婦のペアデータによって夫婦相互の心理的プロセスの関連性や夫婦の養育行動に育児期早期の心理的側面が影響しているかについて検討したものではない。父親と母親の情動認知プロセスは違いがあるのか。それらは相互に影響しているのか。そして養育行動や子どもの発達に影響を与えるのかといった問題は全く研究されていない。本研究では,父親と母親双方を対象に子どものネガティブな情動に対する認知プロセスの発達に焦点をあて,親の情動認知が養育行動さらには子どもの発達に影響するのかについて明らかにする。 本研究では,第1子をもつ夫婦を対象に2つの研究プログラムを実施する。研究1は横断研究,研究2は縦断研究である。研究対象者のリクルートは広島県と愛知県内の総合病院及び市町村の保健センターで行う。 令和2年度は,当初研究1の調査実施を計画し,令和2年10月から令和3年3月まで,毎月10組程度の研究対象者(各コホート20組の夫婦及びその子ども)をリクルートし,令和3年2月から3時点の調査を実施する予定であった。しかし,新型コロナ感染症拡大の影響を受け,研究計画を予定通りに遂行することが困難であった。そのためこれまでに申請者が収集したデータ(科研費補助金 課題番号16K04322)をもちいて本研究のテーマに沿って再分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症拡大の影響を受け,家庭訪問による面接調査等が実施困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度はこれまでの研究データを再分析することで,理論構築に繋がる研究分析を進めてきた。今後,これらの分析結果の信頼性及び妥当性を検証するために本研究計画を追加修正し,コロナ禍で実施可能な調査を遂行していきたいと考えている。 現在,夫婦の省察という概念を用いて,夫婦の日常のやり取りに焦点を当て,父親と母親の情動認知プロセスの様相及び発達についての検討を行っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 新型コロナ感染症拡大を受け,当該年度計画していた研究打ち合わせ,研究1の調査(面接調査),研究成果発表にかかる交通費及び調査・研究費を計画通りに支出していないため。 (使用計画) 分析結果をもとに研究計画を追加修正し,研究1の調査を実施するとともに,研究2の準備を進めていく予定である。
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