研究課題/領域番号 |
20K10978
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
聲高 英代 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (10835557)
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研究分担者 |
合田 加代子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (20353146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 地域の保健室 / 暮らしの保健室 / まちの保健室 / 地域包括ケアシステム / 地域づくり / 通いの場 / 役割・機能 / 公衆衛生看護 |
研究実績の概要 |
2021年度は、全国の「地域の保健室」の実態把握に関する研究として面接調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行が継続的に起こり、現地視察を伴う「地域の保健室」への面接が困難となり実施が遅れている。面接調査の実施は2022年度に実施することとし、現在、依頼を行い準備を進めている。 また、「地域の保健室」に関する先行研究の記述内容を分析することを通して「地域の保健室」の役割 を明らかにし、その上で 地域包括ケアシステムにおける「地域の保健室」の意義を考察した。その結果、「地域の保健室」には住民の身近に安心できる居場所を提供するとともに 専門職が多様な相談を受けて主体的な健康づくりを促進する場となりさらには住民同士のつながりを地域づくりに発展させる役割があることが明らかになり、地域包括ケアシステムにおいて「地域の保健室」が重要な意義を有することが示唆された。 この研究結果は、2022年3月発行の甲南女子大学研究紀要II第16号P19-26に論文「地域包括ケアシステムにおける「地域の保健室」の役割」として発表した。また、6th Global Network of Public Health Nursingにて「Roles and Functions of community healthcare rooms in the Community based Integrated Care System - A Literature Review -」を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の継続的な流行のため現地視察を伴う面接調査が困難となり計画通りに実施できなかった。調査依頼を開始し、調査先の状況に合わせて速やかに調査が実施できるよう準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に実施予定であった全国の「地域の保健室」の実態把握に関する面接調査を2022年度に実施する。地域の多機関と連携した活動を行っている「地域の保健室」の管理者を対象とし、活動および機能・役割の実態調査を行う。新型コロナウイルス感染症対策中であっても実施できるよう、感染対策に留意し、安全な方法で実施し、2023年度に分析結果を基に全国の「地域の保健室」を対象に郵送によるアンケート調査を実施する。さらに、調査の結果を基に「地域の保健室」の機能・役割を明確化し、地域包括ケアシステムにおける「地域の保健室」と地域の様々な機関との協働モデルの構築を行う。本研究は2022年度までの3年計画であったが、2023年度までの計画に変更する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度には全国の地域の保健室(約10か所)への面接調査および現地視察を実施予定であったが、新型コロナウイルス感染症の継続的な流行により実施できなかった。そのため、2021度の執行が移行し、2022年度において旅費、物品費、謝金、その他の使用額が生じた。2022年度は面接調査を実施し施行する予定である。
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