研究課題/領域番号 |
20K10991
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
杉本 健太郎 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80724939)
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研究分担者 |
佐藤 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80283555)
雨宮 有子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (30279624)
細谷 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (60334182)
泰羅 万純 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (00848658)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高齢者住宅 / 感染症 / 介護職員 / 保健所 |
研究実績の概要 |
本研究は、高齢者住宅で介護職員が感染対策を講じる上で必要な地域の保健・医療機関との連携内容を含む、介護職員が実践可能な対策に主眼をおいた新たな感染対策マニュアルの開発を目的としている。2020年度は、事前調査のひとつとして、保健所が高齢者住宅に対して行っている助言・指導の内容について確認した。 1県内の複数保健所の3年間分の感染症活動記録を許可を得て閲覧し、高齢者施設内感染症発生の実態および当該事案に対する指導内容を抽出した。 抽出された事案における入居者数・職員数は平均62.5人・56.3人、発症者数は平均12.1人であり、全事案がノロウィルス等による感染性胃腸炎によるヒト―ヒト感染によって起きたものと推定されていた。当該事案に対する保健所の指導内容としては、主に【清潔・不潔区分の明確化】、【清潔手技の確認】、【発症者サーベイランス体制の強化】、【環境消毒の徹底】、【入居者家族への周知】、【感染対策マニュアルの見直し】などが抽出された。 今後は保健所調査のn数を拡大するとともに、保健所同様、施設内感染症発生時に介護職員と連携していると考えられる訪問看護事業所に対しても調査を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、対象とする保健・医療機関への調査を実施することが難しくなり、計画通りに調査を遂行することができなかった。感染状況を踏まえながら、可能な範囲で調査を続けるとともに、得られた情報を丁寧に分析していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
今後は保健所調査のn数をCOVID-19の状況を踏まえながら拡大するとともに、保健所同様、施設内感染症発生時に介護職員と連携していると考えられる訪問看護事業所等に対しても、感染症対策に関して連携している内容を調査する。保健所・訪問看護事業所等との連携内容を把握でき次第、高齢者住宅を対象とした調査に進む。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の全国的な感染拡大に伴い、計画していた調査を実施することが一部困難ととなったため、次年度使用額が生じた。 今年度の残額と次年度配分予定の研究費は、今年度実施できなかった調査および次年度計画されている調査に使用予定である。
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