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2023 年度 実施状況報告書

ストーマを造設した独居高齢者の在宅療養移行期の生活を支える看護実践モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10998
研究機関県立広島大学

研究代表者

中垣 和子  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (90420760)

研究分担者 黒田 寿美恵  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (20326440)
渡辺 陽子 (半田陽子)  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (20364119)
船橋 眞子  岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50533717)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードストーマ / 高齢者 / 独居 / 生活 / 看護実践モデル
研究実績の概要

本研究の目的は、ストーマを造設した独居高齢者が在宅療養移行期に新たな生活を組み立てるプロセスを明らかにし、当該者の在宅療養移行期における新たな生活への適応を促進する看護実践モデルを開発することである。我が国で増加傾向にある独居高齢者は、退院後の生活を整える過程を一人で担うことが多く、退院後の生活にストーマケアを組み込みつつ自分らしく生活するためには在宅療養移行期の支援が重要といえる。そのために、在宅療養移行期の看護実践について皮膚・排泄ケア認定看護師および訪問看護師に面接調査を行うこととした。加えて、ストーマを造設した独居高齢者より在宅療養移行期における体験について面接調査を行うこととした。
皮膚・排泄ケア認定看護師10名の面接調査を終え、そのうち5名の分析を行った。その結果、ストーマを造設した独居高齢者の在宅療養移行期における看護実践には、【装具交換の自律度の査定】【身近な家族との情報共有】【月日の経過・緊急時を想定した装具選択】【持てる力を活かした指導・調整】【自宅でのストーマ管理状況の査定】【訪問看護師との綿密な情報共有】【装具交換への訪問看護導入時期の見極め】など7カテゴリがあった。皮膚・排泄ケア認定看護師は、①月日の経過を念頭に持てる力を最大限に活かす、②適時に医療と生活の両側面をとらえて支援する、③心身・認知機能の変化を見逃さず必要な支援へ繋ぐ、ことを通して総合的な情報から先を予測し、病院から自宅へと生活環境が変化するなかでストーマを造設した独居高齢者一人ひとりに合わせた支援を継続的に提供していた。
訪問看護師およびストーマを造設した独居高齢者への面接調査は現在実施しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年に新型コロナウイルス感染症の国内感染が確認されて以降、感染拡大予防や医療従事者への負担回避のためストーマを造設した独居高齢者および看護師・訪問看護師への面接調査を実施せず研究の進行が遅れた。2023年5月新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行後は、コロナ禍前と同様に面接調査を実施できている。本研究における研究対象者は、①皮膚・排泄ケア認定看護師,②訪問看護師、③ストーマを造設した独居高齢者である。現在、①皮膚・排泄ケア認定看護師に関しては、面接調査を終え、②訪問看護師については、面接調査を進めているところである。しかし、③ストーマを造設した独居高齢者については、研究協力施設においては稀であるため、研究対象候補者の紹介が進んでいない状況にある。

今後の研究の推進方策

近隣病院において、研究対象者である「ストーマを造設した独居高齢者」は少ない現状がある。そのため、今後も研究対象候補者の紹介がない場合は、研究対象候補者の条件を次のように変更することを検討し対応する。
現行:研究対象者に対して、①退院前、②退院後1~2週間頃、③退院後1~3か月頃の計3回、縦断的に行う。
変更:研究対象者を既に在宅でストーマをもちながら生活している独居高齢者とし、在宅移行期における体験について過去を振り返り語ってもらう。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、研究の進捗が遅れていること、学会参加に伴う旅費を使用していないため次年度繰り越しとなっている。令和6年度は、引き続き面接調査によるデータ収集および分析を進め、学会等で研究結果の発表を行うこととしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ストーマを造設した独居高齢者の在宅療養移行期における 皮膚・排泄ケア認定看護師の看護実践2024

    • 著者名/発表者名
      中垣和子、船橋眞子、黒田寿美恵、渡辺陽子
    • 学会等名
      日本看護研究学会中国・四国地方会第36回学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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